第3話 お宅の息子さんを解剖させてくれませんか?
カーネリアン邸はアレキサンドーラの最も古い
まるで、ただそこにあるというだけで、カーネリアンの
クリフはギルドを出たあと、
心の中は
気が乗らないとはいえ、手紙を
異常者がひとり
これは
大広間に置かれた
葬儀に
屋敷を
クリフは
「カーネリアン家の人間に渡してくれ」
クリフはこれで役目を
そこでやっと手紙の
異常者の
「おい、そこのお前!!」
若い男が誰かを
その様子はいかにも《怒りに我を忘れている》というふうで、こめかみに
そして
もちろんクリフだって
そのときには
でも、迷いがあった。
視界の
男の腰のベルトには、金色の
その輪には冒険者ギルドの
ただの
これ
それを見たとき、クリフは剣から手を離し、無抵抗になった。
もちろん、
それも、かなりひどく。
*
顔を
「どうして
「相手は冒険者だ。かなり
「ふーん」
「ふーんってなんだ、ふーんって。こっちは死ぬところだったんだぞ」
宝石の形をした《レガリア》は冒険者の力の
そして、ありとあらゆる意味での
女神の加護が残る迷宮からは
レガリアの助けによって働く技能を《鉱石
しかし、街に来たばかりのクリフにとっては、レガリアはとても手が届かない
もちろん軍でもレガリアを持つ者はいるが、そんな貴重品が
そのことを
「いや、何。君を殴った相手はレガリアを持っていたんだと思ってね……。なるほど、それはご
「それよりもお前、いったい手紙になんて書きやがったんだ?」
クリフを追って来た人物の
原因があるとしたら、ラトが
ラトは目を丸くする。
「そんな、僕はただ、
しかし、問題はその
ラトは手紙の後半をこう書き
《貴方様の
「殴られるにきまってるだろ! どれだけ遺体を
クリフは
若くしてこの世を去った一人息子の
当然の
「失礼だな。僕は死体に
「どの
事の
「多少の
「馬鹿言え、お前は一生、地下牢で
クリフが言いかえしたとき、
彼は二人が入れられている牢の前で止まり、
「ラト・クリスタル。クリフ・アキシナイト、ふたりとも、出ろ」
ギルド職員はいかにも
クリフも何が起きたのかまったく理解できない顔だ。
「ほらね、言ったとおりでしょう?」
ラトはそう言って、手枷足枷の
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