アイノウタ

藍色の星に生まれた

僕らは

何を求め何を描き行くのだろう

未来へ続く道すじは

余りに細く頼りなくて

迷い歩く僕たちは足先を見詰めて

立ち止まる


出逢いは必然として訪れ

闇と光は交差する

目眩に揺れる視界に映る

描いたはずの明日と叶わぬ今日に

突き放す掌


君が僕が愛に出逢う瞬間に

何処かで誰かが哀を嘆いて唄うだろう

想い合い響き合う光は

この先へと踏み出す僕らの音を

重ね紡ぐアイノウタ


何色に染まり行くのか

僕らは

何を探し何を奏で続くのだろう

過去へ伸びた足跡は

迷い込んだ路地裏の隅

振り返った僕の目は懐かしいあの日に

立ち止まる


別れは故意と不意に訪れ

音と言葉は交差する

涙に溺れる水面に映る

奏でたはずの僕と目を伏せる君

投げ捨てた掌


君が僕が愛に出逢う瞬間に

何処かで誰かが哀を嘆いて唄うだろう

解り合い慰め合うことの

無意味と熱に戸惑う僕らの胸に

鳴り続くアイノウタ


掴めやしない夢を希望を

喉が枯れるほど僕ら叫び唄うから

哀を

愛し

出逢い

合い

藍の色と共に……


君が僕が愛に出逢う瞬間に

何処かで誰かが哀を嘆いて唄うだろう

想い合い響き合う光は

この先へと踏み出す僕らの音を

重ね紡ぐアイノウタ

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