大丈夫

無責任で解ったふりの「大丈夫」が

僕を突き刺すから


咲くことのできなかったつぼみ

しおれて唇からこぼれ落ちた


見ないように誤魔化して

息を潜めた時間が

いつしか僕の首筋に爪を立てて

空の青を濁らせる


光を求めてさ迷った手が

孤独に泣いたあの夜に

僕は「大丈夫」を信じなくなったんだ


それでも季節はめぐるから

それでも命は止めどないから


僕は君に出逢ったんだよ


君の彩が弾けるから

世界はセピアを忘れていく


大嫌いだった「大丈夫」は

君が紡げば美しい星になって

どこまでもどこまでも

僕を照らして仕方がないから


解ってしまった

気付いてしまった


君の中の深い傷が

「大丈夫」にそっと雫を落としていることに

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