ガーディアンズ 〜宇宙最強の少女達〜

明日は五月雨

プロローグ


 あたり一面何も無い荒野だった。


 長きにわたる戦いで建物や草木、大地でさえ形を保てなくなっていた。


 ここは毎日が戦いで、そして負けることは死を意味している。


 それが私の日常だったんだ。


 そんな環境で過ごしていくうちに、私はどんどんどんどん敵を殺して殺して殺し尽くした。


 そして気がつけば、私以外には誰もいなくなっていた。


 戦う相手を全て殺し尽くし……いつの間にか独りぼっちになっていた。


 退屈で退屈で退屈な日々が続いた。


 私は戦うことが好きだったのだ。


 それなのに戦う相手がいなかったから、今度は私のいるこの星を相手にすることにした。


 まず手始めにこの星にある山という山を全て壊していった。


 およそ100年経った頃、世界中の山は全て平地となっていた。


 山がなくなったから、今度は大地を相手にすることにした。


 ひたすら地面を殴って殴って殴り続けてどんどん陸地がなくなっていき、1000年後には陸地は全て消えていた。


 私は今度は海を相手にすることにした。


 海は強く殴っても殴っても形が変わらなかった。


 それでも私は海を相手にし続けた。


 そんな日々が続いていくうちに、私はついに海さえも殴り消すことができるようになっていた。


 海をどんどんどんどん消していき。


 また1000年経った頃には海は全て消えて、再び大地が姿を表していた。


 また大地を消そう。そう思った時にあいつは現れた。


 あいつはいきなり現れてこう言った『スカウトしに来たで』と……。


 意味がわからないので、とりあえず海と同じように殴り消すことにした。


 だけどどんなに殴っても殴っても、あいつは平気な顔をしている。


「この強さええな。絶対に連れて行くでぇ。はっ」


「ぐはっ!」


 奴の姿が消えた瞬間、お腹にもの凄い衝撃が走った。


 殴られた? このわ、た、し、が?


「本部に連絡。しばらく戻れんようなった。すまんがあとはよー任せたでー。ほな」


 な、に、を、言、っ、て、る……。


 そして私は意識を失った。

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