第3話 国境に戻るまでは平和だった。

 ボッチ男子の間で、「炮姐」こと御坂美琴が大人気の大きな国を空路で通過し、中東へと向かった時のこと。なるべくストップオーバーの多い便を選んだので、関空から上海、そしてどこかの都市を経て中東への空の国境といえる昆明へ。

 個人的に、「とあるシリーズ」が好きな国は治安維持も好きな気がしている……北京と界隈は、随分と荒っぽかったりするらしいが。ということで、若干の衛生上の懸念を除き、往路は、これはといいことはないまま、中東に至った。



 一月ほどの後、中東から昆明へ。中東のハブ空港、カタールとドバイはその他世界と空路で思いっきりつながっている。そのため、昆明経由の便の国籍は多様。怪しげな大荷物の集団も多い。関空から入ったときに比べ、入国審査での人民解放軍の本気度が違った。審査に要する時間も。あの雰囲気はなかなかのもの。


 この大きな国では、今までこれは、という個人的エピソードは起きていないのだけれど、何かあったら日本に帰ってこれなくなるんだろうなぁ、関空行きの便を前にした上海の都会のカフェで思った。gmailもfacebookも見れないことを確認しつつ。

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