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「はーい、それじゃあ何百何十何回目なのか知らないけど、班内バディ対抗戦をはじめまーす。新人君達のためにアナウンスしとくと、服部班の戦闘形式は大体これです。理由は他の班が俺達と対抗戦やりたがらないから。あはは、なんでだろうね」


 単純に、命が惜しいからだろう。蒼崎のアナウンスに微妙な沈黙が落ちる。


「ルールは簡単で、君達も慣れているだろうシミュニッション戦です。FX弾……いわゆるペイント弾が頭、首、心臓とか、とにかく死にそうなトコに当たったらアウトです。カスリは当たってないとみなすけどね!はい、質問は」



「せんせー、どこに当たっても実戦じゃ人は死ぬと思います」


「そういうつまんねえ質問ナシな」



「ナイフは何本まで持ち込んでいいですかっ」


「そんなに持っててどうすんの?遠足じゃねえから?あと、ナイフ使いは普段自分が使ってる得物じゃなくて、ラバーナイフにチョーク塗って戦うことになるので、ちょっと不利です。まあ、俺のつぐちゃんはそれでも最強だけどね。じゃあ行くよー3・2・1・GO!」




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