第49話
俺は強盗に向けて銃を向け、今、殺そうとしていた
俺はゲートがスラムに作った孤児院の様子を見に来ていたのだが、そこに押しかけて来たのがこいつらだ
この強盗達はゲートの入浴中に防護服や銃など様々なものを盗んでいった
釈明の余地はない
俺は引き金を引こうとした
「なぁ、リーダー。許してやってくれないか?」
いつもと違い、元気のない声をしたゲートが銃を持っている手を掴む
「今、やらないとこいつらまたやるぞ?」
「それがスラムだからな。奪い奪われ殺し殺される。スラムの外から来た俺らが外のルールをここに持ち込むのは悪いと俺は思う」
俺は少し悩むが、ゲートが頼み事をしてくる事は滅多にないため、殺すのはやめにした
「リーダー。図々しい事は承知の上だが、もしスラムでこういう奴らになにかされても出来る限り許してやってほしい」
「なんでだ?」
ゲートは、俯きながら口を開いた
「償いだ」
俺はその言葉の意味を聞きたかったが、聞いてほしい様な内容ではないため、深掘りはしない
「ああ、わかったよ。約束だ。ほら、笑え。笑うピエロの約束事は笑ってしなきゃいけねぇんだよ」
「それは初耳だ!!」
「今作ったからな!」
俺らは笑い合い、スラムを後にした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます