第36話 超二流の館・トロピカる部?!~みのりん回まで、マジック5!

 少しみのりん小説とは論点がずれるかもしれません。

 だが、語っていく上ではどうやら、避けて通れないところまで来てしまったように思われますので、ここで、語ります。


 ここで言う「超二流」というのは、もともとは大洋ホエールズ監督時代の三原脩氏が最初におっしゃった言葉です。後に、野村克也氏もその言葉を使って本を出されていますけど、ざっとまとめれば、こういうことです。


 一流と言っても、なまじの選手は、オレがオレがとなる。では超一流はというと、それはなかなかいるものでもないし、なれるものでもない。

 さすがに三流は困るが、どんなに頑張っても二流という選手は、たくさんいる。

 その二流の選手であっても、ある局面においては、一流をもしのぐ活躍をすることができないわけではない。そこをうまくプロデュースできれば良いのである。


 まあ、こんな感じかな。


 よくよく考えてみるほどに、今回のトロピカルージュプリキュアの5人は皆、そんな要素を持っているような気がしてならんのですよ。

 自分の進む道にひたすら突き進む、かつての鉄道少年の誰かさんみたいな感じでやれているわけじゃないのね。あるいは、高校で甲子園、その後は大学や社会人野球そしてあわよくばプロに行けるように頑張ろうと野球に打ち込む少年たちのような、そんな感じでも、ない。

 そして悪いことに(ひょっと、よいことかもしれないが)、一度は大きな挫折をしている子もいるわけね。

 あるいは、その道に本当に進むべきかを悩んでいる子も。

 ローラのように目指すことをはっきり決めている子もいるけど、アタイガアタイガで突っ走りかねないところが、よろしい。

 なんか、こうしてみると、この「トロピカる部」に来た子ら、皆、どこかで「超二流」の考えを持って自らの道を切り開くことを求められているような気がしてならんのよね。


 さてさて、わしの娘(=隠し子)のみのりんについて。


 彼女もまた、あのトラウマのおかげで、物語が「書けない」精神状態になっているのね。言うなら、「イップス」ってやつの作家版と言っても、いい。スランプなんてものじゃ、ないよ。まあ、野村さんに言わせれば(といいつつ、ノムさんにかこつけてあんたが言いたいだけやろと思っている人・・・、そうなのよ~わっはっは)、みのりんのはスランプのレベルには達していないというところかもしれんけど、それはまあ置いといて、だ。

 その「イップス」状態を克服するために、と正面切って思って動いているわけではないだろうけど(そうなるとかえって症状をこじらせるかもしれんな)、トロピカる部という場所で、異質な少女たちと出会って交流していくことで、彼女がかつていたであろう、小さな殻の中から飛び出し、そして、羽ばたいていくための力をつけてきたのではないかと思われるのです。


 この見立て、当たらずといえども遠からずだと思うけどなぁ・・・。


 さあ、みのりんの回の放送日まで、マジック5!

 本日は、2021年12月7日・火曜日です。


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る