The Rampage 2021 - The beginning of the rampage

冬野立冬

prologue - 不死者の少年



 少年は狂うしか無かった。

 不死者として────

 一人の科学者として────

 とある女性の思い人として────

 とある男の親友として────


 幼き日のハルネ・ハーネストは狂い、狂い、そして何かが壊れてしまった。

 木の枝の様にポキリと、彼の心は折れてしまった。


 少年は狂うしか無かった。



 最愛の人を失ったあの日から────どうしようも無くこの世界を恨んだあの日から。

 そして彼は人の侵してはいけない禁忌きんきに触れてしまった。


      ────1888年×月×日 イギリスにて

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る