第34話 愚かであることっておもろいなあと思うんですよね

 2月ですね〜! 節分とバレンタインですね!

 カクコン参加組のみなさんお疲れさまでした。わたしの周りではあとおふたりがちょこっと残ってんのかな。2ヶ月どころじゃなくて、準備を考えたら大半の人がおよそ半年近くかかってると思うんですよ。まじお疲れさまでした。楽しかったですね! たくさんの素敵なお話を読めて良かったなあと思っています。ちょっと休憩しましょうねえ。


 ところでわたしったら最近、You Tubeで男性バレエダンサーさんたちが揉めてるのを観察しております。

 もんのすんごいざっくり説明すると、若い男の子が「アナタのやっていることが気に入らない」という動画を出したんですねえ。気になる方は調べたらすぐわかるかと思います。わたしが説明すると多分、純度100で情報をお伝えするのは無理だと思うので割愛しますね。

 わたしはその若い男の子に対して「こいつ多分ばかなんだろうなあ」って思いながら野次馬根性で見てます。


 人にはさ、人の正義があるじゃないですか。必ず誰もがあると思っているんですよ。誰にだって「これが正しい」っていう価値観がありますよね。それは例えば、いわゆる犯罪をする人にとっても同じで、たとえ誰にも理解されないようなものであっても、必ずその人なりの正義や理由があるんです。あ、擁護するわけではないですよ、知ったこっちゃねえですし。

 そんでね、どんな意見であろうが、「自分はこう思うんだ」っていうのを表現するのは別に悪いことだとは思いません。ただ、それを正当化する手段として他人の正義を否定するのは、間違った行為だと思うんですよねえ。

 今バレエダンサーさんたちが揉めてんのはそういう感じの話です。


 わたし愚かな人を見るのって好きなんですよ。それはわたしが思う愚かだから、別の人にとってはそうではないのかもしれません。

 随分昔に見たバラエティ番組で、高学歴組とギャル? だったかな、がディベートをするっていうのがあったんです。高学歴組の人たちは勉強ができるので、ギャルたちのことを蔑むような態度を取る場面がちらほらありました。んで、ひとりのギャルが言ったんですよ、

「たとえあんたがどんな立派な医者になったとしても、あたしはどんだけ病気してもあんたには診てもらいたくない」

っつって。

 それを聞いた医大生の男の子のひとりが、見て明らかなほど( ゚д゚)ハッ! としていました。

 わたしそれ見て思いましたね、ああ、この子は今の瞬間があったから、いい医者になるかもしれないなあ、って。


 また、これは又聞きですが、大麻やってる子が言うんですって、

「こんなのみんなやってるよ」

って。

 わたしは思いましたね、「みんなはやってねえわ。笑」って。その子が言う「みんな」っちゅうのは、その子の周りのみんな、で、わたしが言う「みんな」っちゅうのは、日本国民のことです。そういう違いですね。だからその子の言ってることが正しいか正しくないかは、受け取り方によるわけです。


 世の中いろんな人がいて、いろんな考え方をするんですよねえ。わたしの周りにもたくさんいますよ、理解できないことを言ったりしたりする人。たとえばうちの旦那。たとえばうちのお姑さま。たとえば近所のお店の店員さん。たとえば子どもと同じクラスのママさん。炎天下に道の真ん中に寝っ転がって「ほっといてくれ……」って言ってたじいちゃんも意味わかんなかったです。救急車は要らないって言われたので代わりにお巡りさん呼んであげましたが。放置して死なれたら気分悪いもんね、わたしが。

 でも、たとえどんな意味わからん人でも、その人の正義を否定しようとは思わないですね。わたしが理解できないだけなので。「ばかだなあ」とか、「まじで意味がわからん」とか、「こいつどんな頭してんだ」とか、確かに間違いなく思いはしますが、わざわざそれを本人に向かって表面化させようとは思わないですよね。

 だってやったらやり返されるじゃん。これに気づかないやつをわたしは「愚か者」って呼んでます。


 でも別に、愚かだからといって嫌いではないんですよ。逆にものすごく興味がわきます。

 この人なんでこんなこと言う、もしくはするんだろう。どういう考え方をするとこうなるんだろう。背景がどうなるとそうなるんだろう。どういう人格形成をしてきたのか、どういう流れがあってそうなるのか、とかとかとか、すんっごい気になります。

 いつか機会があれば、人を刺した人に取材してみたいです。家に火をつけた人にも聞いてみたいです。人のことを殴った人にも質問してみたいです。

 とっても知りたい。なにがどうなればそうなるのかを。どういうものの考え方をしているのか、その背景も心の機微も具体的に知ってみたい。

 多分、宇宙人の生体が知りたい気持ちと一緒かなあ。理解できないものにとても興味があります。


 自分が世界の中心だと思ってる人は愚かですね。わたしも昔はそうでした。だから今揉めてるバレエダンサーの男の子の考え方は理解できます。賛同はしませんが。

 自分の言動に責任を取るっちゅうのは、腹括って嫌なことから逃げないでやらなきゃいけないことをちゃんとやる、っちゅうことだと思います。それができるようになったら大人かな、と。あ、わたしの意見ですよ、強要するつもりはありませんからね〜。

 今のわたしは、世界は自分の知らないことでできてると思っているんですよ。世界はひとつじゃない。人は人との関わりで成長するので、自分が関わっている人のことは可能な限り大切にしたいですよね、自分のために。

 まあわたしは博愛主義じゃないので、きらいなもんはどうあってもきらいですが。笑


 いやあ、あのバレエダンサーの炎上はいろいろと考えさせられます。おもろいです。あ、興味深いって意味ね。

 この話題を取り上げていた音楽関係の人が、「アーティストは最終的に人間性がすべて」って言っていました。まったくその通りだと思います。小説界隈においても同じだと思います。技術や勉強ができることと人間性は比例しませんよね。環境要因とかいろいろあるかもしれませんが、結局はその人自身の人間性です。わたしはその若い男の子のことを頭が悪いと思っています。わたしの人間性が悪いからですね。笑

 これは本心ですが、傷つけられてしまったほうの人の心が、早く回復するといいなあと思います。わたしも好きなYouTuberさんなので、傷つけたくないので黙って傍観しております。

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