なろうで最も好きな心が揺さぶられる作品

 生き様と死に様に魅力溢れる,一推しの作品です。
 張り巡らされた伏線が最終章で全て繋がって,そこから繋がる終譚祭は滅茶苦茶神がかっています。特に,セルドラ&ファフナーの所は大好きです。キャラの印象やストーリーの展開が何度も上下し,最後まで飽きません。世界観も凝っていて,『ステータス』『レベル』などの概念全てにも意味があります。初めはネガティブで苦手な方もいるかもですが,読み進めるにつれて華やかになっていきます。『いぶそう(異世界迷宮の最深部を目指そう)』の世界を余すことなく活かしきった割内先生の構想力には脱帽です。
 そして,不穏な空気を纏って現れる守護者達。己の人生,未練と向き合った彼らの叫びには心が震えます。守護者は総じて不器用で,どこかで狂っていています。そんな彼らを救い,そして救われる。互いに手を伸ばし合う過程で吐露される一人一人の想いが『いぶそう』の魅力だと思っています。
 壮大な世界の中でみんなで成長しながらみんなで一緒にハッピーエンドを目指す,そんな優しい人たちの物語。
 是非読んでみて下さい。