丁寧な情景描写と生きていると感じるほど感情豊かなキャラクターをご覧あれ

かつての大錬金術師が生み出した宝物を巡り、落ちぶれた怪盗と錬金術師の愛娘たちが繰り広げる王道系ストーリーです。

会話や物語の中に含まれる独特な言葉回しはファンタジー世界に想いを馳せる読み手であればグイッと心惹かれる事間違いなし!
そしてなにより、登場キャラクター達の感情豊かな表現!
登場人物たちがまるで息をして喋っているかのようにも感じられる活き活きとした言葉遣いが素晴らしい作品です。

所謂昨今のWeb小説のようなポンポンと読み進めていけるテンポの良い小説ではなく、何処かに腰を下ろしてじっくりと読みたくなる丁寧な文庫本風となっております。
その分読み手としては世界観に浸りやすく、物語上に出てくる世界観やキャラクターがより身近に感じられる作品なのでは、と感じました!

今後、落ちぶれた怪盗と双子の魔術師達がどのような物語を紡いでいくのか楽しみです!