殿中曲【誾景涼王】

 4話の軸となる殿中曲は誾景涼王です。

 これの元ネタは絵画です。東山魁夷という画家です。海外に学び、異国情緒あふれる絵画を描かれています。その画風は幻想的から写実的にと実に多彩でした。4話で登場する双子の画家は彼の多彩な画風から発想しました。

 その際、一番印象に残ったのが【濤声(とうせい)】と呼ばれる海岸を描いた襖絵です。初めて間近で見た時、なぜか涙があふれてきました。しばらくその絵から目を離せませんでした。幼い頃から美術館によくいった者ですが、ここまで引き寄せた絵は数えるほどで、記憶に残ったのはさらに少ないのです。

 もし、皆様の中で気になった方があれば検索をしてみてください。

 

 誾景涼王は彼の作品の一つにある桂林月宵のアナグラムとなっています。ローマ字に落とし込み、無理矢理に呼んだものなので、厳密ではないかもしれません。


 誾景涼王自体の話に戻しますと、殿中曲では珍しく歌詞がつく曲になっています。歌詞がつく曲は珍しいうえ、この曲はかなりのテクニックが必要となるため、歌えるのは数えるほどです。


羽「霧に浮かぶ誾景涼王の音は幻想的だったな」

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