第43話 協力プレイ?

そして水曜日。もう今は放課後だ。


…。えっ?学校生活は何をしているかだって?

そんなの話しても面白くないだろ?ってか俺もなんか普通に生活しているだけだから面白い事なんてないしな。

俺が面白いと思っているというか。まあ楽しみ?は放課後なんでね。

それ以外の事を話す必要はないと思うんだが…。うん。ないな。


だから放課後からの事だけでいいんだよ。


ってことでいつもと同じように俺は特別棟3階に居るのだが…。

なんかおかしい。いやちょっとしたことなんだが…。


この日の後輩は俺のいる席の前にある椅子に居なかった。居ないが教室に居ない。来ていない。ではなく…。俺の横に後輩は立っている。うん。部屋にはいつものようにちゃんと来ているということだ。


とりあえず…。俺の横に後輩が来て何をしているかというと…。


まあ昨日の続きだ。

まちがいさがしをしているのだが…。後輩も一緒に問題をしている。

まあ俺がやっているパズル雑誌を後輩が覗いている。だな。


なのだが…。


俺が普通に問題を解いて行くと…。


「先輩早いんですよー」


「マジ早い」


「めっちゃ早いです」


「おかしいスピードです!」


とかまあ横がうるさかった。かなりうるさかった。

どうやら後輩は…。まちがいを見つけるのに時間がかかっていた様子というか。うん。俺のスピードでは速すぎるらしい。


ちなみにはじめの方はまちがいが少なく。問題のレベルも低いから…。まあ慣れている俺はぱっぱか進んでいた。ってその頃からすでに横がうるさかったがな。


まあ後輩がうるさかったのはこのあたりまでか。


少しすると…。パズル雑誌も後半に差し掛かると問題の数が増えてレベルも上がってくるので…。


「あ、影が違います」

「…」


後輩に先に間違いを見つけられる。ということも出てきた。っか騒いではないが…。何というか。うん。うるさくはないが…。なんかいつもと違う教室で俺が落ち着かない感じなっていた。

でもまあ問題をするのには変わりないので俺も…。


「…。えっと…。えっと…」

「…」

「…」

「あっこれ違うか」


後輩ばかりにまちがいを先に見つけられていたらだからな。俺もどんどん探す…。って今気が付いたがなんか協力プレイ?みたいになってきていた。


「あー、ほんとだ。あっ、隣棒短いです」

「…。確かに」


っかさっきから気になるのはまちがいだけではなく…。

この先輩。今使っている机に身を乗り出すように…。まあ居るため。無駄に距離が近いんだよ。少し前にもあったが…。今はめっちゃ近いぞ?だから俺がちょっと集中できなくて後輩が先にまちがいを見つける。ということが増えてるんだよ。うん。


っか、この後輩は…。距離のことはあまり気にしていない?様子だった。ホント謎なやつだわ。


まあでもそんな中でもパズルは進んでいき…。


「あれ?もうこれで問題終わりました?」


気がついたら最後のページ。最終問題が終わった。あっという間だった。いやまあ2人で探していたからか。2人で問題をやったら…。まあそりゃ早く終わる。である。


「ああ、今のが最後だ。さすがに2人でやると早いな」


俺はパズル雑誌を閉じながら言った。

っか予定より早い。1週間で1冊のペースが水曜日。半分で終わってしまった。


すると…。


「先輩。明後日。金曜日どうするんですか?」


そんなことを後輩が聞いてきた。なので…。


「あー、ハガキでも書くか」


と俺はそんな返事をした。

というか…。

もうそれくらいしかすることがないという。

いやさ。次のパズル雑誌の発売がまだなんだよ。とか俺が思っていると…。


「新しいパズルはしないんですね」


後輩がそのことを聞いて来たので現状を答えておいた。聞かれなかったらいう必要はないと思っていたんだがな。聞かれたから答えておいた。


「いや、次はまだ発売してないからな」

「あー、なるほど。確かに発売していなかったらできないですね」


とまあそれからは片付けつつチャイムが鳴るまで後輩と少し話していた。


っか、マジで2人だと…。問題があっという間だったな。

まあ…。ちょっと後輩がうるさかった気もしたが…。

そこまで悪くはない時間だったか。

たまにはありだな。とか思っていた俺だった。


ちなみに帰り道。学校の校門の前まで行く間も後輩が隣にいたため…。


「いや、2人でやると早いな」

「そりゃ、倍ですからね」


なんか教室の時と同じような会話をしつつ歩いていた。

ってか他に話題が…。なかったというか。

まあびっくりはびっくりだったんだよ。俺も。あんなに早く1冊終わるとはな。って。


っか話を変えるが…。その後は俺たち校門までは一緒だから一緒に歩くのはわかるが…。この後輩さ。距離近くない?ほぼ触れそうなくらいの近さをずっと歩いてきている後輩だった。まあ話しているから聞きやすく近くに居たのかもだが…。そんな耳が悪いとは思わないので…。


「っか。いつまで隣にいるんだよ」


と後輩に言ったら…。


「えー。あー、先輩恥ずかしいですかー。恥ずかしいんですねー、もっと一緒に居ましょうか?」

「いやいい」

「なんでですかー」


なんか後輩にからかわれた?俺だった。

マジでこの後輩謎だ。っかウザいがたまに出てくるな。うん。

ってことで…。謎な後輩の近くに居ると何が起こるかわからないため…。校門に来たところで…。逃走を俺は選んだのだった。


「あっ、先輩!」

「…。じゃ」

「ちょ!」


よし。逃走成功。後輩はとっさのダッシュについてこれていなかった。

まあこれであの後輩も普通に家に帰っただろう。と思っている俺だった。

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