9/24(金) ䷦ 水山蹇(すいさんけん)→䷆ 地水師(ちすゐし)

9/24(金) ䷦ 水山蹇(すいさんけん)→䷆ 地水師(ちすゐし)


【運勢】


悩みを抱えた時、早急に解決しようと焦ってはいけない。


助言は真摯に受け止め、先を見通す事が大切である。


口先ばかりの者を信頼すれば、目的は達成出来ず、積み重ねて来た成果も無に帰すだろう。


【結果】䷦→䷆


本卦:水山蹇(すいさんけん)


之卦:地水師(ちすゐし)


《卦辭》


[上爻 少陰][五爻 老陽][四爻 少陰]


[三爻 老陽][二爻 老陰][初爻 少陰]


《爻辭》


[五爻][三爻][二爻]


【原文】

《本卦:䷦ 水山蹇》

蹇(けん)は西南によろし。東北によろしからず。大人を見るによろし。貞にして吉。

彖に曰はく、蹇は難󠄄なり。險(けん)前に在る。險を見てよく止まる。知なるかな。「蹇は西南によろし」とは、往きて中を得る。「東北によろしからず」とは、その道窮(きは)まるなり。「大人を見るによろし」とは、往きて功あるなり。蹇の時用大なるかな。

象に曰はく、山上に水あるは蹇。君子以て身に反して德を修(をさ)む。


《之卦:䷆ 地水師》

師は貞なり。丈人なれば咎无し。

彖に曰はく、師は衆なり。貞は正なり。能く衆を以て正す。以て王たるべし。剛中にして應ず。險を行ひて順。此れを以て天下を毒し、而して民之に從ふ。吉又何の咎あらんや。

象に曰はく、地中に水あれば師。君子以て民を容れ衆を畜(たくは)ふ。


【解釋】 

〔王弼の解釋〕

《本卦:䷦ 水山蹇》

西南は地であり、東北は山である。難󠄄しい平地を行けば解決は難しい。難󠄄しい山地を行けば道󠄃が窮まる。爻は全部位に当たっている。正しきを履んでいるのが、邦を正す道である。ただし、難に遇うと正を失う。それは良くない。小人には対処できない。難󠄄を除くには德を高めるしかない。


《之卦:䷆ 地水師》

丈人とは莊󠄂嚴の称である。師の正しいものである。戦争が起こり民を動かす。功罪はない。だから吉。咎めはない。毒は戦争のことである。


〔東涯の解釋〕

《本卦:䷦ 水山蹇》

蹇は難である。進みことができない。前に難があり進めず、険難があるので止まる。蹇が変わると解になる。解の二爻が外卦の五爻に行って中を得る。だから、西南がよく、止まりて進まない。東北に利なし。五爻は位に当たって中正。君を得て、國を正すことが出來る。だから賢人に遇う時であるという。世が乱れているので、蹇に遇えば身を滅ぼす。時を待って行動せよ。我が身を反省して、德を修めよ。


《之卦:䷆ 地水師》

師は衆のことである。古は陳では五人を伍とした。それを集めて二千五百人になると師といつた。だから師とは軍のことである。内卦は水で外卦は地である。二爻のみが陽である。衆陰をすべて下卦に居る。丈人は老成した人のこと。二爻は剛中で応じている。主爻である。険難の時にあり、柔順である。天下に戦争の危機があり、人々は従う。老成の優秀な人を得て成功する。古より兵法には二つある。暴徒を誅し、乱を平らげ、民の害を除くのが兵を用いる時の根本である。良將を任じればよく尽くしてくれるので兵の要である。だから先王は戦えば必ず勝利したのである。土地は人民が居るところである。君子は庶民をよく束ねて軍団を維持する。普段は生業を保証し、戦争の時は軍人として招集したのである。


〔根本通明の解釋〕

《本卦:䷦ 水山蹇》

蹇は歩行が難󠄄しい状況である。

西南がよい、上卦が☵であるが、上に在る時は月󠄃である。

二三四爻の互卦にも☵がある。

これは三日月を表す。

旧暦の三日に西南から現れ、東北になくなる。

又西南は坤である。

草莽にいてどこまでも学問をして學藝を磨くのかよい。

何の能力もなく朝廷に出ようとしてはならない。

艮は朝󠄃廷を表す。

学問を修めたのなら、賢人に遇って、天下を経営するのに良い。

[彖傳]

☵の卦は大水であり、行けばおぼれてしまう。

☶は止まるであるから、大水に行かずにとどまった。

目の前に大水があるので、進めない。

止まるべきところで止まるのが知である。

西南に於いて学問を修めから、東北に行けば賢人に遇って、明君を得ることになる。

今は無学であるから、進んでも利なし。

険難の時代に生まれても大いに活躍できるのである。

[象傳]

君子は険難の時代には、良いことをしようとしてもうまく行かない。

そこで、己を正しくして、だんだんと德を修めると二爻から上爻までは正しい位にいるが、初爻だけは陽の位に陰でいる。

始めが正しくないといけない。

だから君子はまず自分の修身から始めるのである。



《之卦:䷆ 地水師》


師は師(いく)さの卦である。師さには、軍と師と旅と三つある。軍(いく)さは一万ニ千五百人、その次の師さは二千五百人、その次の旅(いくさ)は五百人である。此処で師と云うのは、軍と旅とを内に兼ねる意味である。師さを用いるには、正当性がなければいけない。丈人は年の長じた人のことである。これは先に生まれたものであり、次男や三男でなく、長子であれば吉である。戦争に勝った上に、正しい師さである故、咎が無い。


[彖傳]


国内の人民を以て兵を組立て、以て無道なる者を討って、之を正しくする。そうして天下に王たるべき徳が成る。二爻目が陽爻であり、剛中を得て居る。中庸の徳があり、天下悉く応じる所がある。毒の字は馬融の解に「毒者治也」とある。毒薬を以て邪を除いて能く治まる所がある。師さに勝って、その正しき所を見れば、之を咎める者も無い。


[象傳]


外卦は坤で地、内卦は坎で水である。其所で地の中に水があるという象である。また坤は国であり、地中に水が含まれているように、国内の男子は皆兵隊である。君子は多くの民を能く畜(やし)なう。

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