第6話 Bパート

Bパート


「リスナーのみんな、いつも僕の配信を見に来てポイントまで入れてくれてありがとう。オーディションが始まって5日目、残り2日になった今日のこの枠では、今までの振り返りと僕のこれからのことを話そうと思っています」


・1枠目から今までの配信の振り返り

・現在の順位23位(フォロワー69人、23950ポイント)、22位まで約5000ポイント、20位まで約5万ポイント

・バ美肉勢の中では1番になった

・「猫被でゅおになりたかったわけではなく、成り行きで出ることになった」とオーディション参加の経緯を正直に話し、最初はつらい気持ちで何度もやめたいと思っていたが、リスナーを始めいろいろな人に支えられて今では配信するのを楽しみにしている

・上位陣の配信(特に#22)を見て、自分の実力では猫被でゅおになれないことを自覚している(それは最終的にリスナーと運営が決めることだとコメント)

・本戦進出を諦めてはいないが、「楽しく自分らしく自分にしかできない配信でリスナーを楽しませる」ことをモットーに配信していくことを決意表明する

・明日(土曜日)の配信の予告、1枠目(8:00〜12:00)ゲーム実況、2枠目(15:00〜22:00)外郎売耐久配信の予告


(+8フォロワー、+6300ポイント)


配信終了後、雪乃に通話して配信への想いと方針を話し、期待に沿えないかもしれないと言う紅葉に、

「配信は配信者とリスナーが共に創り上げるものだから私からは何も言えない。けれど、秋月君が配信者として全力を尽くしたのなら、私はそれに応える」

と伝える雪乃。紅葉の言葉を待たず、「配信の準備があるから。秋月君もでしょ」と通話を終える。


その後寧音子とビデオチャット


「こんばんは、コーちゃん。頼まれてたの、用意しておいたよ。今から送るからね」

「ホントっ!? ありがとうっ! ねねっ!」

「ふふ、コーちゃん、最近変わったね。昔は私にありがとうなんて言うことなかったのに。ちょっとは大人になったのかな?」

「ええっ!? 僕、そんなにありがとうって言ってなかったの?」

「うん、全然。照れて言えないのはわかってたから別にいいけど」

「それは、えーと、ごめん……」

「はぁ、もういいから。ファイルは届いた?」

「あっ、うん、今確認するからちょっと待って」


ダウンロードが終わってファイルを開き、一つずつ確認する度に「わぁっ!」「すごい!」と小さく歓声を上げる紅葉。


「もう、今日に間に合わせるの、大変だったんだからね」

「ホントに、ねねには感謝しかないよ! 今度なんかおごるからっ!」

「はいはい、奮発してもらうから覚悟しておいてね。それじゃ、レッスン始めるよ」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る