11

1発で決める。それが朝ごはんと自分の命を守る方法だと考えた。

肉を焼く匂いで寄って来たこいつらには悪いが知ったことじゃ無い。

勝てば良いのだ。明日の太陽を見る者が勝者なのだ。

「水を創造、錬金」

『創造がレベル2になりました。』

知っているだろうか?水が水蒸気になると約1600倍にまで膨れ上がると、

どうなるかを。

それを一瞬で、しかも至近距離で指向性を持たせたらどうなるのか。

「「「「「「「Gaaaaaaaaaaaa!?」」」」」」」

木々は禿げ散らかり、狼達が面白いように飛んでいった。

『レベルが1上がりました。』

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おい。

自然破壊エグすぎ

これはヒドイ

スタートラインでめっちゃ躓いていたのにも関わらず、一番チートと異世界楽しんでるやつ。

ほんまあの人たち可哀想だわ…

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「そんなに他の転移者達ヤバいのか?」

気配察知で確認した後、朝御飯を食べながら他の転移者の事情について聞き始めた。

例えば、実態を持たないモンスターの群れに殺されたとか。

HPは体の防御力みたいなものでHPが0になっても死ぬわけではない、とか。


そんなこんなで食べ終わり、歩いているとようやく村が見えてきた。

「村ダァ!!!」

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ダァ!

テンプレ来た!

畑が見えるな

村娘…閃いた!

通報したい。

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思わず涙ぐんでしまう。

村に近づいていくと門番をしている衛兵に声を掛けられた。

「この村に何のようで来たんだ?」

さて、なんて言おうか?ここは無難で行こうか。

「旅をしている身で、この村に三日間ほど滞在したいんだ。だが、身分証がなくて。」

「わかった、滞在を許そう。それじゃあ100エニーを」

エニー?お金の事だろうか?

「…すまないんだが、お金は持っていないんだ。代わりにと言っては何だが、100エニーの価値に当たる物でもいいか?」

すると男の口が綻ぶ。

「…200エニー以上の価値がある物で見逃してやろう。」

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あかん、イライラしてきた。

キレ症で草

けど、ぶっ飛ばしたい、この笑顔。

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だがここで騒ぎは起こしたくない。だが、こいつのニヤケ面もうざい。

「わかりました。でしたらこれを。」

そう言ってゴブリンが持っていた銅で出来た指輪を渡す。

「これは?」

「アクセサリーです。200エニー以上の価値はあるかと。」

「…これが?」

知らん。そもそも200エニーの価値がわからん。

「えぇ。正確に言うと230エニーぐらい、かと。」

「…まぁ入ってよし。開門!ホロン村へようこそ。」

ゴ、ゴ、っと音を立てながら門が開かれる。

村の中は言葉で表すなら、“平穏”だった。

「さてと、どうする?」

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さっきの衛兵殴りにいく。

宿いこ

村娘探そ

情報収集しよ

教会とかいかん?

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「んー情報収集で。」

気配察知で人がたくさんいる所に歩いていく。

着くと洗濯中だと思わしき女性がたくさんいた。

「こんにちわー」

「?村の外の方かしら。こんにちわ。ホロン村へようこそ。」

つかみは良さそうだ。

「旅をしていまして宿の場所や身分証を作る場所を知りたいです。どこにあるでしょうか?」

女性達からまるで値段を確認するかの様に見られる。

「あら?行儀が良い方ね!いいわよ、案内してあげる。」

複数の女性たちに袖を引っ張られ案内される。

「あの赤い屋根の建物が冒険者ギルドで身分証を作れるわ。宿はその隣の建物よ。」

「ねぇ、あなた旅人何でしょ?何か旅の話を聞かせてよ!」

おぉ、結構元気いっぱいなんだね。

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村娘ェ!

村娘ニキは自制もろて

通報できないから自首をお勧めしますわ

自首してもろてぇ!

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「いいよ。先に冒険者ギルドに行かないと。」

わかった!と彼女達から聞いて冒険者ギルドに足を向けた。

後村娘ニキは自首してもろて。














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