沈む

穏やかに波打つ

せせらぎささや

それは はるか遠く

音も立てず

沈んでいく


灯りは幻

進めども近づけず

歩み続けるには

心足らず


道は見えず

正しさに惑い

ただ独りを噛み締める


ゴーっと耳鳴りがする

まなこを閉じ

闇に身をゆだね

息を吐く


明かりは正しく死を招き

虫たちは

光をともに 永遠と

夜の静けさを失う


鉛のようなこの生を

脱皮し

風と共にただよい

どこへも行き、どこにも着かず

永遠の苦しみを

思い嘆き

終わらない旅を

また歩んでゆく












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