第11話縁の下の力持ち

俺は小声で、

「三条先輩って影薄いですよね。どういうときに活躍するんですか?」

と、くに部長に聞いた。

「ボクの仕事は強化と軽い治癒、目立たないのは当たり前、完全なサポーターだよ」

くに部長は苦笑いして、

「君の声が聞こえたのは彼が全身を強化しているからさ。対人間は彼のしごとさ」

「そうじゃぞ、神ごろしとイメージできたのも魔術師の強化によるステータスの底上げがあってこそじゃ。同じサポーターとして敬意を持て、馬鹿者」

石井が、

「僕の風魔弾が真名がわかるまで効いたのも強化があったこそなんだ、それがなかったら権田原は死んでたよ」

「もしかして記憶改竄スマホを打つスピードも…!」

三条先輩は、

「バレたか!鋭いね!」

通りで早く打てると思った。

「みんな大変や!ウチの女子バスケ部が大変や」

本町さんが叫ぶ。内容を見ると、

「バスケの練習をしようとすると全員謎の体調不良に襲われて練習になりません何とかしてください。山道学園女子バスケ部」

読み上げた時三条さんの目が鋭くなった。

が、すぐ穏やかな顔になり。

「現場へいきますか」

と、促した。

女子バスケ部が恐る恐る体育館に入っていき、すぐグッタリした。

俺たちもすぐはいったが何の変化もない。

「指向性の高度な魔術的呪いですね。痕跡があるはずです。ぐるっと体育館の周りを歩いてみましょう」

三条さんは歩いた。原因を探すために!そして見つけた。

「身長120cmぐらいの子供の犯行ですね。この前の練習試合の相手は赤井君?」

「三沢高校です」

「三沢高校女子バスケ部で小学生の弟か妹がいる家庭を絞りましょう。本町さんテレポートで改造ミニパソを!」

「赤井君ええもんみれるで」

消えて戻ってきた。

「三条はんはハッカーとしても魔術師級なんや」

三条さんはガタガタガタガタすごい速さのタイピングだ。画面上のデータの流れも目まぐるしい。

「終わりました。」

その間3分魔術師だ!

「幸運です。1件だけでした」

「ぼくに作戦があります。本町さんお姉さんのところに飛んで下さい」

犯人のところに行かないのか?とかんがえながら10分過ぎた、帰ってきてから全員犯人の少年のところに飛んだ。

「なんだよお前ら」

少年は驚いた。

「君だろ呪いかけたのボクも魔術師だからおなじ臭いだからわかるんだ」

「何のことだよ」

「これを聞けば君は自白する」

スマホを取り出し録画された映像をみせる。

三条さんは哀しそうだった。

「ボクあなたのファンなんです。だから魔術を使ってダブルスコアでたまたま勝った高校

の練習を妨害しています。こんな風にね」

「あんたなにしたの…身体から力が抜けて

立てない」

「これで奴らは練習できません!負けます、いい気分でしょう」

「バカにしないで負けたからってバスケ以外の方法で復讐するなんて負け犬のやることよ!私のため?そんなことされてもあんたには軽蔑しか感じないわ!いますぐ練習の妨害は止めて!私のチームがみじめになるだけよ」

「わかりました…」

少年は…、

「お姉ちゃん…ごめんなさい!」

大粒の涙を流して自白した。

「術を消してくれるかい?」

「はい…!」

ウチの学校の体育館へ飛んだ。少年はすぐさま術を消去した。

「悪い魔術師はすぐ破滅する。悪用してはいずれ姉さんを悲しませる。それさえわかればボクより強い魔術師にすぐなれる」

「はい…!本当に強い魔術師になります」

少年は本町さんが送った。

三条透は縁の下の力持ちでこころが温かい本当に強い魔術師だ。







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