どんどこ出てくる凄そうな設定の数々

 何か特殊な超常能力を隠し持った高校生の男子が、クラスメイトの女子によって拘束されたところから始まる物語。

 特殊な能力の持ち主たちが活躍する、いわゆる異能バトルものの現代ファンタジーです。
 何か壮大な長編のプロローグというか、パイロット版のような雰囲気の作品。
 凄そうな組織や団体、さまざまな特殊技能など、雰囲気たっぷりの固有名詞が次々出てくる感じが特徴的でした。

 登場人物の配置というか、男性主人公がヒロイン二名に挟まれる構図が良いです。
 さまざまな設定が次から次へとお披露目される一方で、作中で実際に起こっているのはヒロインとの絡みのみだったりする、娯楽作品としてのこの思い切りの良さ。
 独特の感性に彩られた、壮大そうな雰囲気を感じる作品でした。