これはただのテニス小説にあらず

自分はテニスのルールに詳しいわけではない。むしろほとんど何も知らない。
けれど、この作品はそれでもぐいぐいと引っ張りこんでくる強さがある。
近未来の日本における、テニス。でも特に何か特別なことがあるかと言われれば、そうではない。研鑽し、競い合い、それは現代でも何か変わるものではないだろう。
そんな中でアカシックレコードに記録された選手たちの記録を引き出し、そしてライバルたちに挑んでいく主人公、またそのチームメイトたち、ライバルたち。誰も彼もが思考し、もがき、そして戦う。汗を流して知恵を振り絞る。
これがテニスというスポーツか。なるほど、とんでもない。熱量が凄まじい。そんなことを思うのである。
ぜひご一読ください。

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