第12話そう言えば

ふと、小学生の卒業文集に10年後の私はって言うのがあって、素敵な奥さんその10年後は素敵なお母さん

純粋に家族が欲しかったのかな?

懐かしいと思う。

私には親というものが分からないけど、それでも親には憎しみと同じくらい哀れみを感じる。私もバランスは、悪いかも知れないけどそれ以上にバランスの悪い人。

私は専門学校に行きたかったけど、女に学力は無駄だと言ったのは、どうしてだろう?

とかは、思わない。

私にかけるお金が無駄なのだ。

育英会のお金もまとめて払って。

家には寝るだけの生活。

本も隠すように買い始めた。

1日も早く家を出たい。

その為にはお金。

もし、私が病気しても自分でお金を払うしかないんだから。

不幸だとは、思わない

人それぞれだから

バイト先の人はみんな優しくて。

見習わないとって思う。

もう、バイトの時間。

薄くメイクして。

自然な髪型。

ワンピースを着て。

私の服の八割はワンピース。

楽で好き。

今日は、新しい社員さんが来る日見たい。

楽しみ。

優しい人だったらいいな。

今の楽しい雰囲気が壊れるのはやだな。

駅まで歩いていく。

そして、電車に乗りながら本を読む。

この少しの時間が好き。

私は無断で寄贈と言う名目の転売から、親とは心の中では絶縁している。

普通なら、感謝状なりあるはずだから。

私には宝物。

許す、許さないの次元の話じゃ無くて、嫌悪しか湧かない。

電車に揺られ

駅に着いて

バイト先に着くと、ズボン、シャツ、エプロン、リボン、靴に履き替えバイト先に行く。

私はフードコートでバイトしている。

もう4年かな?

19歳だから。

バイト先に入ると、身長180以上の社員さんと店長に呼ばれる。

「よろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします」

変な動悸

それと、不思議な自信。

絶対にこの人は私の事を好きになる。

何故だか分からない。

お好み焼きコーナーに向かいながら、黙々と作業をする。

何故か、このフードコートは唯一私が小さい時に家族で笑って食べた場所だから、無意識に選んでいた。

暖かい場所。

フッと笑いが溢れた。

マイナス思考より、プラス思考。

私はお好み焼くのも焼きそば作るのも、たこ焼き焼いたりするのも好き。

だって、不機嫌な人はいない。

みんな、ご飯の前では笑顔。

それだけで嬉しい。

夜叉がいる家には帰りたくない。

そして

今日は一目惚れをした。

なんか、よく分からない。

ただ、私は笑っているのが好き

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