東海省2089

@racoons

Prologue

あれはいつ頃だっただろうか?

私の祖父の世代...或いはもっと昔かも知れない。

我々は欧州による民族分断を恐れ、大陸のヒトと共存する道を選んだ。

 

今までの経済、文化、思想。

これ迄の全てを「古きもの」と忌避し、進んだ彼らの全てを取り入れた。

__いつしか古きものは消え、新しきものとの同化が進み行く中。

 

ある日大陸のヒトは我々を古きものであると見做し、「大陸移民」とその混血者、そして「我ら」の住まう土地を隔てた。


「我ら」は職業、年齢、家族構成問わず東海省と称する小さなエリアに収容されたのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る