甘噛み犬と私

その肌触りの良い頭を撫でた。


すると、その毛玉は私の首元を噛んできた。


何度も、何度も。


右手でも左手でも、足でもなく、ただ首元だけを狙って、何度も噛んできた。


私はそれを拒まなかった。


甘噛みで流血は一切しなかった。


その肌触りの良い頭を撫でた。


犬はそれ以降、私を噛まなくなった。


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