そうだ、テイマーになろう!〜ケモナーが行くVRゲーム!〜

肩こり

ケモナーの初期設定!

2031年 某日


一人の女子高生がヘルメット型のゲーム機を手に目を輝かせていた。

 彼女の名前は清水霞しみずかすみ、ケモナーにしてモフリストだ。先日テストが終わり急いでVRゲームのソフトとハードを買ってきたのだ。ソフトの名前はAnother side on-line.

 そしてまさに今、ゲームの世界へと一歩足を踏み出そうとしていた。


「うひゃー! すっごー!」


かすみはゲームの中へ入るとプロフィール設定をするところへと通される。まずは名前を記載するよう求められた。


「これって確か本名じゃダメなんだよね……うーん……どうしよう……」


悩んだ挙句彼女はフロスと名前を入力し次へ進む。


次に進むを選択したら周りには色々な職業一覧が浮いてきた。初期武器もここで選ぶらしい。


「大剣、弓、盾、片手剣、槍、双剣、杖……ってあれ? き○だんごみたいなのないの……?」


かすみは再度初期武器一覧の中からき○だんごのようなものを探す。


「ない……どーやってモフモフすればいいの!? いや……違うんだ、これはケモナーへの挑戦状……そうだ! 私は道具なんかなくてもモフモフしてみせる! ケモナー、なめんじゃないわよ!!」


彼女は少しだけ妄想が激しい娘だったようだ。


「それじゃあ手っ取り早く決めようかな」


かすみは迷うことなく杖を選んだ。彼女がノータイムで杖を選んだ理由は一つ、投げてモフモフ達と遊べるかもしれない、ただそれだけであった。それ以上でも以下でもないのだ。


「えーっと次は……ステータスか。これは……適当に振っちゃえ!」


ゲームのことはよく分からないかすみだったが、体力は大事だと考えそこに半分。MPに5分の1。残りの10分の3を適当に振り分けていた。


「うん、オッケーかな! よっし、それじゃ行きますかね! 待っててね、まだ見ぬモフモフたち! 絶対モフるから!!」


最後に意気込みを大声で叫びかすみの体は光に包まれた。


「おー!! すごいなー!」


光が収まり、次に彼女が目を開けるとそこには活気あふれる城下町のようなところが広がっていた。

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