第5話 古民家カフェにて

試合前ともなると常にその事で頭がいっぱいだ。

できれば誰とも会いたくない。


どうにかイイ様に心をコントロールしたいものだ。


仕事を終え帰路につく。

家に着くとポストを開ける、ある意味ルーティンだ。


「あっ!」

また封筒。


wjf!

「しつこっ!」

思わず声が出た。


「新作が出来ました、、、、、」

それどころじゃないと読まずにゴミ箱に入れようとしたが、下の方の手書きの文字に手を止めた。


「物事を違う視点で見る!それがwjfエフェクター!」

ほんとに変な人だなぁ、と思いながらもその言葉は今の僕の心に少しだけ引っかかった


「今日はOFFにしよう」


1人いつも行くカフェに出かけた。

古民家を改装したカフェで田舎者の僕にはとっても落ち着く場所だ。


オレンジジュースを注文し、店に流れるボサノバを聴きながら壁に並んだ作家さんの陶器なんかをボーっと眺めていた。


「これが芸術かー」


ふと手前のフライヤーにめがとまる。


茶道教室生徒募集。


茶道?、、


着物や和太鼓なんかのジャパニーズカルチャーには少し興味があった。


「どんな世界なんだろ」


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る