第13話 ドラマティック・レイン

 真希お姉さんとさかいの池に行ったあの日、僕は妙に疲れて早く寝てしまった。もちろん病み上がりで外であんなことまでしたから、という事情もあるだろうけれども、どうもこの町に来てから睡眠時間がずいぶん長くなったような気がするし、食べる量も多くなった。



 幸い、たくさん寝ていっぱいご飯も食べたからか、翌朝には調子が良くなっていた。運動量も増えたので、生活としてはたぶん今の方が健全なのだと思う。本来の僕は睡眠欲食欲が旺盛な体質だったのかも知れない。体力も短い間でだいぶ付いたような気がする。



 本家でお世話になっているのに、たくさんご飯を食べて悪いような気もするけれど、従伯母さんもそれが嬉しいみたいで本当にニコニコしながらいろんなものを作ってくれる。



 真希お姉さんも、いつも早番だというわけでも無くて、遅くまで仕事で帰ってこない日もあったし、しばらくの間、僕は午前中に勉強をして、午後からは自転車をお借りしてこの町を散策したり、図書館に行って本を読んだり、と、マイペースに過ごしていた。



 そんなある日のこと、その日は特に暑い日で、僕は汗だくになりながら自転車をこいでミツブセのお屋敷にまで戻ると、居間では真希お姉さんが扇風機にあたっていた。



「うー。暑いー!」



 この日の真希お姉さんは青地に赤系統の絵が描かれたTシャツと短パンという涼しそうな格好だった。白い太腿がとても綺麗だ。冷蔵庫から麦茶の容器を出してコップについで飲んでいた。けっこう大きなコップに氷を入れて飲んでいる。



「暑いね。貴文くんも飲む?」



「いただきます」



 たくさん汗をかいていたので喉も凄く渇いていたから、お姉さんからコップを受け取ると、すぐに麦茶をついでゴクゴクと喉を鳴らして飲んだ。冷えていて、とてもおいしく感じられる。



「ふふふ。間接キス」



 突然、真希お姉さんがそう言ったので、僕はあわてて咳き込んでしまった。



「直接のキスも何度もしたのに慌てること無いじゃ無い?」



「ちょっと……お姉さん……」



 誰かに聞かれていたら、と思うと凄く気になってしまう。やはりまだおおっぴらに知られたくは無い。だって、あんなことまでしてしまったのだから。



「大丈夫よ。お母さんもお婆ちゃんを連れて出かけてるから」



 ミツブセのお屋敷は外に面した窓が少ないけど、天窓や中庭からの採光のおかげで暗い感じでは無い。けれども、光の加減が独特で、その淡い間接的な光が真希お姉さんの白い体を照らしていて、とても幻想的だ。



 今日に限ってとても暑くて扇風機に当たってもなかなか汗が引いていかない。お姉さんの白い太腿もうっすら汗ばんで見える。



「暑いよね。だから、シャワー浴びない?……お母さんもお婆ちゃんもしばらく帰ってこないし……一緒に入ろう?」




 お姉さんの誘いはいつもストレートだ。どうしても戸惑ってしまうけど、少し慣れてきた。逆らっても無駄だし、そもそも逆らう気持ちも僕には無い。



「……入りましょうか?」



「そうしよ……来客用の浴室なら万一何かあっても安心だから、貴文君の部屋の方に行こう」



 僕が来客用浴室の脱衣場で待っていると、真希お姉さんはタオルを持って入ってきた。それから僕とお姉さんは服を脱ぎ始めた。お姉さんの胸がシャツに引っかかって大きく揺れている。



 ブラジャーを外して短パンを脱ぎ、パンティーを下ろすと、夏の日差しの下でも不思議と白いままの真希お姉さんの裸が現れる。肉付きの良い太腿、白い綺麗な足、砂時計のようにくびれたウエストのせいで際だって大きく魅力的に見えるお尻、そしてメロンのように大きくて形の良いおっぱい……何度見ても夢のように美しい体だ。



「とても綺麗だ……それに……全然日焼けしてないんですね」



「学生時代からそういう体質だったの……貴文君はすっかり田舎の子っていう感じに焼けたわね」



 そこまで真っ黒に日焼けしたというわけでも無いけど、外で自転車に乗ったりしている時間が最近は長かったせいか、僕の顔やシャツで隠れてない腕の部分は日に焼けていた。



「貴文くん、元気……すごく大きいね」



 そう言って、僕の固く勃起した性器を触ってきた。そして、僕らはチュッと少しだけ唇を合わせるキスをした。



「貴文くん、お願いがあるの」



 真希お姉さんはそう言うとタオルの包みから何かを取り出した。それは、先日の犬の首輪と、そして犬をつなぐための鎖だった。



「これ、私の首にはめて。そして……これからは私は貴文くんのものなんだって私の体に分からせて……貴文くんの色に染めて……」



 僕の色に染める……僕は真希お姉さんがこれまでにどんな人と付き合ってきたのか……そういう過去の事は全く知らない。でも、お姉さんがそういう過去の色々を上書きして欲しいと思っていることは僕にも伝わってきた。



 お姉さんと比べたら僕なんかまだ全然子供なんだけど、それでもお姉さんの願いに全力で応えたい、と、そう思った。何故なら真希お姉さんのことを本気で好きになってしまっていたから。



 跪いた姿の裸の真希お姉さんに、僕は首輪をはめていった。僕を見上げる姿が白くて、とても綺麗な動物のように見える。普段は細い目も見開かれていて瞳も潤んでいて、おとなしい大型犬が甘えているような感じで、とても可愛らしく、そしてエッチな姿だ。



 僕らは立ち上がって浴室の中に入ると、お姉さんがまた跪いて僕に持っていた鎖を渡してきた。僕は黙って鎖をお姉さんにはめた首輪につなぐと、お姉さんは四つん這いで僕にすり寄ってきて、足に顔をこすりつけてきた。とても可愛らしい。



 真希お姉さんの頤に手をかけて顔を上向かせると、お姉さんは少し涙ぐんでいるようにも見えた。胸が締め付けられるような気持ちになってしまうくらい愛おしく感じてしまう。そして、僕たちは唇を重ねて舌を絡ませるキスをした。



 四つん這いのお姉さんの上にかがみ込んで何度も舌を絡ませると、とても気持ちが良い。自然にお姉さんの体に手が伸びて白い肌の感触を楽しんでいた。全身がとても柔らかで肌の触り心地もとても良い。



 メロンのような大きなおっぱいに手を伸ばすと、重さと弾力を感じる。ふっくら盛り上がった淡い色合いの乳輪と乳首を触ると、そこは固くなっていた。くすぐるように触っていると、真希お姉さんが可愛らしい声を上げた。



「貴文くん……すごく上手になったよね……そんな感じで、もっと真希を可愛がって……貴文くんのものにして」



 蜂のようにくびれたウエストや大きなお尻、柔らかな太腿も触って、そして、足の間の繁みにも手を伸ばすと、突起の部分も固くなっていて、お姉さんの大事な部分はとても熱く湿っていた。



 以前、真希お姉さんに教わったとおりに優しく触って指でいじくるとお姉さんは魚がはねるような感じで体を震わせていた。僕を見上げる目が潤んでいて嬉しそうに見える。



 真希お姉さんの呼吸が荒くなり、顔も真っ赤になって、全身も汗だくになっている。僕も気がつくと息が苦しいくらいに興奮して汗だくになっていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る