魔法vs科学? 違います! 彼らは手をとりあって「分断」を超えて行く。

 魔法派と科学派という,2つの派閥がある……と聞くと,彼らがいがみあっているのが定番ですが,本話はほとんどそんなことはなく,基本仲良しです.各派閥の登場人物は多いけれど,彼らがどっち派だったか覚えなくてもいいほどです.
 この話は,それよりもっと深刻な「2つの世界」の物語.なぜ,そのような「分断」が起きたのか……その謎がわりと序盤のあたりでほぼ明らかになるので「え,もうバラしちゃっていいの?」となりますが,本話の各章は,それ1つ1つで長編小説として成立しそうな読後感(それでいて,コンパクトにまとまっている)がある豪華な作りになっています.
 世界の滅亡がかかっているというのに,よく「くすくすと笑う」彼らのユーモアは,困難に立ち向かうときに参考にすべきかもしれあせん.