第4話 【ネクストヘブン】✨✨

 こんなコトを言っても……。


 おそらく誰も信じられないでしょうが、ボクたちはついさっき



 




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 ほんの今しがたのコトだが、まるで遠い過去の出来事のような気がする。





 午後1時に介護施設の五階でも、昼食が済みボクたちスタッフが食器を片付けていると突然、閃光とともに【ネクストヘブン】の最上階の五階が轟音が響いた。


 その瞬間、五階部分がそっくり吹き飛んだ。


 絶叫するいとまもない。



 一瞬のウチに五階部分の居住者やスタッフらも跡形もなく爆発に巻き込まれたらしい。



 

 気づいた時には全員、即死だ。

 高齢者介護施設【ネクストヘブン】の最上階は跡形もなく消し飛んだ。





 介護施設の五階にエイリアンの宇宙船が突っ込んだのだ。

 介護施設よりも遥かに大きな宇宙船だ。


 エイリアンの操縦する宇宙船が着陸に失敗し、介護施設の最上階へ不時着したらしい。



 介護施設【ネクストヘブン】の五階は、まるで爆発が起こったように木っ端微塵に全滅した。





 そしてボクらは……。

 全員、亡くなってしまった。




 介護施設の名称通り【ネクストヘブン】への階段を昇っていくコトとなった。



 だが宇宙船の操縦ミスで、介護施設を破壊したエイリアンは今の地球人では到底及ばない科学力を備えていた。


 しかもカレらは、『心優しきエイリアン』だった。


 カレらは地球人との友好的な関係を壊すまいと、木っ端微塵になった僕らの遺伝子を再構築し、元通りによみがえらせてくれたみたいだ。




 いや、厳密に言えば元通りではない。


 夏樹マリアや加賀美エリーらにしてみれば元よりも遥かに若く、さながら女子高生のようだ。女子中学生と言っても過言ではない。

 正真正銘のロリータだ。



 七十歳を越えた熟女の原形を留めないほどカスタムチェンジしていった。



 おそらく美少女になった彼女らを夏樹マリアや加賀美エリーだと紹介しても誰ひとり信じないだろう。



 七十代の美熟女たちは弾けるほどピチピチのロリータへと変貌を遂げた。



 高血圧を始め諸々の基礎疾患や腰の痛みも膝の不安も無縁の身体だ。


 こうして夏樹マリアらはうるわしのロリータの身体を手に入れたのだった。



 嬉しいことにボクもわずかではあるが、元よりもグレードアップしたようだ。


 メガネが必要不可欠なほど悪かった視力が回復し、見違えるほどイケメンになった。





 さらに心優しいエイリアンは時間を逆行さかのぼり、高齢者介護施設【ネクストヘブン】は何事もなかったかのように元通りにした。



 こうして心優しいエイリアンはとどこおりなく施設を復元し、僕らに謝罪し自分たちの星へと帰還していった。


 

 とてもじゃないが、こんな話しを他の人たちにしても信じてもらえないだろう。


 まるで厨二病男子の考えた夢物語りのような話しだ。

 



 だけどお母さん……。

 これは本当の話しなんだ。








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