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彼女と私はあの日を境にたびたび会うようになった。
特に待ち合わせている訳ではないので、いつも出会う時間はまちまちだった。
私はいつも小説を読み、彼女は学校の課題や調べものをしていた。
最初のうちは軽いあいさつを交わしたら、彼女から離れた席や2階の自習室を使っていたのだが、やはり特等席に勝る席はなく、たまたま帰り道に出会った日にそのことを彼女に告げると、彼女も同じように悩んでいたらしい。彼女はまたフッとやわらかい笑顔を私に向けた。
彼女の早い者勝ちルールに則り、今日は彼女を横目に眩しい緑を眺めている。
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