第7話 美少女AIソニアたん



 俺はこの施設で住み込みで働ている状態だ。

 社員寮みたいな所で寝起きしてを出たら、すぐに職場に到着。


 ここに来る前に住んでいた実家は、確か何かすごい物置小屋みたいな場所だった気がする。


 けど、今はそれなりに豊かな生活を送っている。

 研究以外に楽しみが無かったのか、部屋に漫画とかゲームとかの玩具は無かったのが辛い。。


 お金はあったよ。

 お金はね!


 豊かなのは、ホントお金だけだったけど。


 だからといって悪の組織に入社してしまうのはどうかと思う。


 昔の俺よ今の俺からの忠告だ。もしイフがあったら、そんな会社に入らずまっとうに生きるのだぞ。


 そんで朝、仕事場に入る時にはチャックが入る。


 社員の証であるバッチをセンサーにかざして、指紋認証と、面貌の確認、声質の確認に、簡単な暗号暗唱。

 厳重過ぎるチェックだ。


 機械と人間。両方にチェックしてもらって、やっと通れる。


 それで、疲れた顔して個人の研究室に向かうと、女性の声がかかった。


「やあ、おはよう。君、最近、朝に顔をみるとすごくげっそりしてるね」


 人間のように気安く声をかけてくるのは女性のAIソニア。


 俺が作り出した。人工知能だ。


 壁に張り付けた空調管理の画面から、こちらに向けて可憐な声で話しかけてくる。


 何で女の子なのかって?


 野郎より女の子の方がいいじゃん。


 そのうちボディーとか作って、機械人形のAIにできたらな。


 あっ、もちろん見た目は美少女で。


「頼まれていた情報は全部掴んできたから、印刷機動かしてプリントしておくよ。僕って優秀だろう」


 ちなみに僕っ子だ。


「本当にありがとうございます。めっちゃ助かります」

「礼は不要だよ。君がいなかったら、僕は生まれてないんだし。だから、ここを出る際は僕も連れていってほしいな」

「はいっ、もうそん時は命にかえても連れ出しますんで」

「他AI対する接し方がどうなのか知らないけど、君はちょっと低姿勢過ぎると思うな」


 ソニアは面食らったような女性の表情を画面に作り出した。


 そうか?


 めっちゃ四面楚歌でめっちゃ困ってたところだから、めっちゃ助かったってことをめっちゃ表現しただけなんだけど。


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