陰謀論がネットミームに堕した時、デマゴギーは物語として具現する

 人類が注射一本で5G電波を受信できるようになった時代。
 ワクチン接種を終えた主人公は、5G電波受信者を求める何者かに狙われ、意外な存在に救われる。
 悠久の時を越えた猫と犬との争いの表面化。新宿を襲う獣達の狂宴。
 主人公は否応なしに陰謀へと巻き込まれて行く。

 どこにも向かわない物語こそを「文学」と呼ぶのなら、これも一つのインターネット文学なのである。