第10話

「く、くるしい...」


俺がそんな声にならない悲鳴をあげた時だった。


金髪ヤンキー女の林ユーコが教室に駆け込んできたんだ。


「その手を離しなさいよ!藤島!!」


「え」


藤島は林ユーコを見て。


それから俺の顔を見て。


俺の制服の襟ぐりを掴んでた右手をパッと外してくれたんだ。


少なからず俺は助かったと思った。


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