歩道橋

 夕暮れ時。

 国道にかかる歩道橋を渡っていると、小学生くらいの少女が道路を見下ろしていた。

 つられて下を見てみるが、特段物珍しいものは見えない。


「何か見えるのかい?」


 声をかけてみると、少女はこちらを見てニッと笑った。


「見えるんだ?」


 そして、夕闇の中・・・ゆらっと揺らめいて消えた。






橋姫:日本の伝承で、橋にまつわる鬼女または女神。


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