八種:忍耐強く勤勉な、弱者の味方キャラ


 「概要」

 実を言うと、七種と八種は五つの型の中でもかなり似通っていて、八種特有の特徴というのは他の物に比べると少なくなっていると私は思います。それでもやはり全くないとかではなく、例えば七種は「誰にでも勝負を仕掛けて食い下がり、一番になりたがる」のに対して、八種は偶数型ですから少し内向的で、まず「第一に絶対に勝てるという算段がないと勝負を仕掛けず、また何も一番ではなくても良い」という感覚を持っています。

 捻れ型はもし相手が弱ければ○○、強ければ○○という判断を常に頭のなかで巡らせるので、だいぶ計算高いとも言えます。しかし七種は時に突発的に手がでたりするのであまりそうは見えず、対する八種はそういうことが無いので、そのまま算段が得意なのだという印象になります。少し大人しめな七種が八種であるといっても誤解は無いでしょう。



 「身体的な特徴」

 体の感じは少々浮腫んでぶよぶよ。また体格が三種のように丸っこくお尻に重みがあり、四種や五種のように角ばった風貌の七種のような強そうな印象がありません。浮腫んでいるからか、肌は白いです。

 そして七種と同じく膀胱が弱いのですが、それと同時に腎臓の働きも鈍くなっています。だから頻繁な尿意の七種とは違って、緊張すると八種は尿が出なくなるのです。またその腎臓の浄化作用を大腸が肩代わりするために、八種は下痢が多く、そして大腸嵩では飽きたらず、脂汗まで多くかいてしまいます。もしその大腸が便秘となって不調になると八方ふさがりで、八種は体と顔が浮腫んでいくことになります。



 「心理的な特徴」

 捻れ型なので、内向的とはいえとにかく競って競って、気張ります。ですからまず捻れ型としての特徴である「必ず競う相手・自慢する対象がいる」というのは、七種とかぶりますが八種もかなり色濃いのです。五種なども積極的で気張ったり争ったりしますが、それは自分に対してです。そういった違いがあります。

 この性質を踏まえた上での特色は、ずばり「計算高い」ところでしょう。七種はすぐ手がでますが、八種は普段物事をじっくり観察して計算し、それでもし自分が勝てるとなれば体がより捻れるのです。七種はもう鬱憤がたまったりするだけで捻れるので、こう見るとかなり違います。この特徴からして、八種は例えば先生や師匠など自分より強くすぐれた人物と関わると、その人を決して抜こうとは思わず、ずっと弟子になりたがります。ただ弟子になるからには一番弟子になりたいという気持ちが、やはり捻れ型と言わんばかり。七種の場合は普通に師匠を抜こうとします。強い人がいればその人を対象として頑張るからです。

 八種も七種と同じく強者に弱いのですが、弱者には強いというより「味方」でいようとします。おそらくこれは、自分より弱いという面で安心し、それを囲みこむことでよりその力関係を安定させようとするかでしょうね。


 また、八種は忍耐力が全体癖の中で一番高くなっています。ただこれは我慢ができる体癖というよりはそこら辺若干鈍感な部分があるためです。何はともあれこういう特質のため、八種は自分の弱さを克服してより高みを目指すためにコツコツ努力をします。実に勤勉家という言葉が似あう体癖です。

 八種はそれ以外に運や縁など、七種が全部自分の手柄だと思ってしまうような「自分の努力が及びえないもの」をとてもありがたく思い、大切にします。だから義理とか人情とか友情とか、そういうものを日頃口に出す人がいれば、八種体癖的であるといえます。



 「キャラ造形」

 負けるのは嫌いだが別に完全勝利とか一位は求めていない――さらに我慢に強く勤勉家で弱者には優しい。まさに親分キャラとしてとても優秀な人材です。七種のように一位を極めようとするとその無鉄砲な行動力で組織自体を破滅に追い込むかもしれませんからね。

 また、弱者に優しいというのを少しずらすと「ダメな人に惹かれやすい」ということなので、例えば無職で日々パチンコなどのギャンブルに入り浸る、俗に言う「クズ」とか「ダメ人間」の恋人キャラにも向いています。ほかの人から見れば「やめておけ」となるような人を恋人にするのです。

 



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