二種:胃の弱いオタク系社会人キャラ


 「概要」

 一種と同じように、二種も大脳で鬱滞したエネルギーを解消します。ですのでやはり首が太く、身体的な特徴は素人目にはほぼ変わりないのですが、最大の違いは一種が能動的・ポジティブで、二種がやや受動的・ネガティブであることでしょう。現実世界で逃げたいほどの抑圧にさらされた場合、一種は夢で「空を飛ぶ」とか「海を優雅に泳ぎまわる」のに対して、二種は「崖から落ちる」「海を深く沈んでいく」とかいう動きになります。また何か考える時、一種は全部自分で考えたいのですが、二種は少しでも足がかりがあったほうがいいのです。一種は一次創作が、対して二種は二次創作が十八番といえます。

 俗に言われるのが、日本人は二種的だというものです。確かに、古代は中国からいろんな思考を導入してそれをうまくアレンジしましたし、また漢字から平仮名やカタカナを作り出しました。あと映画やドラマだけでは飽きたらず、アニメが独自の文化として隆盛したのも、現実を基に創作された娯楽作品ということで、なかなか二種的であるといえます。



 「身体的な特徴」

 二種も一種と同じ上下型ですから同じような見た目で、首が太く長くて直線的な体つきです。少々専門的になると、一種は恥骨が膝より後ろに引っ込んでいるものの、二種は恥骨が膝より前に出ています。するとどうなるかというと、上半身が後ろに反って、それに伴い二種は顎が突き出る(上を向く)のです。ですから居眠りをするとき、一種は前に頭を倒しますが、二種は後ろに頭を倒すのです。試験中は前のめりになるので一種が強く、逆に二種は苦戦を強いられる体勢といえます。

 また二種も一種と同じく頭脳派なのですが、一種が頭の疲労を直に感じるのに対して、二種はその点鈍感です。その代わりが胃に流れるため、弱ると胃炎とか胃の不調が続きます。また頭の疲労に対して鈍感なので、徹夜に強いのです。一種は脳の疲れに敏感ですからそれができませんが、二種は鈍感なのでできてしまう。でもそれは体にとってやはり毒なので、決して健康的というわけではありません。

 顔に関してはいろんな文献で「ゴリラ顔」と言われています。私はこれがどうもよく分からなかったのですが、【普段から力の入りやすい筋肉が違うから、顔つきも特徴的になるのではないか】というコメントでの情報を頂きました。それでたしかに納得できます。

 


 「心理的な特徴」

 二種は偶数型であるゆえに、一種のように積極的に物事をゼロから組み立てるというよりは、ある程度固まったものを組み合わせたり膨らませるのが得意です。とはいえ二種も上下型ですから頭脳明晰で、仕事を与えられればめっぽう強い。悪く言えばロボット人間的ともいえるかも。一種と比べると独創性に乏しかったりしますし、一種が嫌いな模倣が多少入ったりします。

 そうした受動的な頭脳派なので、一種が「発想・創作」に向いているのに対して、二種は「記憶・解釈」が得意です。こう考えると今のサラリーマン的体癖であるといえます。真面目でよくできる人ではあるけど自分から考えや疑問を自発的に生まない。ですから二種の人が上に立つよりは、一種が仕切ってアイデアを出して、二種がそれをテキパキこなす、というのが適役でしょう。

 ただややこしいのは、確かに二種は記憶や解釈に優れていて一から百まで考えるのは難しいのですが、かといって全て規則に縛られたお役所仕事なども、それはそれであまり向いておらず、若干創造の猶予がある仕事がベストです。一種が独創的で画期的な理論を発表して、二種がそれを解釈して講義するみたいな関係ですね。あと小説のジャンルで言えば、一種とか九種はもう全部自分で考えることが好きなので、ハードSFやハイファンタジーを書きたがるでしょうし、二種はある程度現実が軸にないといけないので、現代小説や現代を舞台にしたホラーやミステリー、またファンタジーでも異世界転生とか、どこか一点「現実」に足をついた小説じゃないと書きにくいのです。

 このように、二種は何かを基板として考えを張り巡らすので、一種がとことん自分の創り出した概念や数学など、あまり実感がわかないものに関してはあまり強いとは言えないでしょう。そんな二種が最も基板にしやすいのは当然現実なので、妄想が非常に得意です。それがいい方向に行けば小説家などに昇華しますし、悪い方へ行くと嫌なことばかり妄想して病んでしまったり、人にあらぬ疑いをかけて余計な心配をしてしまったりします。



 「キャラ造形」

 一種が外向的で創造的な頭でっかちなら、二種は内向的な頭でっかちで、優柔不断とか、緊張や疲れですぐ胃がやられるといった特徴がありますから、本当に典型的な真面目サラリーマンのキャラが適役です。普通の人なら割り切ったり、もう考えるのを辞めようと思う程度の物事に対してあれやこれやと頭の中でグルグル考えすぎてしまうので、恐らく鬱病にもなりやすい。となると、気が弱くて心の不調がすぐ体の不調につながるということですから、「不憫キャラ」としても優秀です。

 あるいは自分から考えることが苦手だけど頭脳派ということを生かして、下っ端の部下キャラを皆これにしてしまってもよいでしょう。部下でも一種のような行動力があって、自分から物事を考えられる人はどんどん昇格していきますから。

 あとは、二種は頭の働きが良く、また解釈する能力も高いことからです。ほかの体癖なら聞く耳を持たないようなことにまで解釈していくので、相談役、部活のマネージャーキャラなどに向いているでしょう。

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