極上の「勾配」体験

いや言っとくけど俺の方が先にカクヨムで北宮純扱ってるからね!?

日本人じゃねえか! と初めてその人物の名前を教わったときにはつい言ってしまったものですが、その生涯を眺めれば、まあかっこよろしい。そしてこの物語は。

……ええと、申し上げていいですか? すごい。

何がすごいって、状況を俯瞰から詳細に落とし込んでいくことのうまさ。第一話にある「匈奴漢」の説明は、あくまで全体を見渡しやすいように、あえてこの言葉を使いますが、めっちゃ乱暴に説明されてるんです。けど、それが実際にどういうことになるのかを、北宮純の半生とともに、丁寧に紐解いて行かれる。この塩梅が、濃すぎず薄すぎず。いまの自分じゃ絶対にできない。できるようになりたい。


知識ゼロじゃない人間で恐縮ですが、この、なんてんだろうな、ちょうどいい勾配のつけ方、ほんにお見事だと思いました。みんなもこの「快い歴史小説的上り坂」、是非登ってみて!

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