第8話 やはり身体を張って止める

もう何度目だろうか。

彼は屋上に続く扉を開けた。


「おいっ!(ぜぇぜぇはぁはぁ)」

まずは声を掛けて彼らの注意を引きつつ彼女に駆け寄る。

このまま彼女の手を取って、アイツの前に立ちはだかれば良いのだ。


颯爽とヒロインを救う俺くんカッコイイ!

コレは惚れられちゃうな!

ふははははは!


そう思って彼女に向かって駆け寄りながら右手を伸ばした。

「ハァハァハァ…」

「ひっ…(恐怖)」

彼女は更に後ずさり、フェンスに背中がガシャンと当たり…


え?

コレ、俺が原因で彼女が転落した事になるの!?



■犯人はオマエだ!!

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