第25話 その後の勇者パーティーと侯爵家

この前の事件でライネル兄様はAランク冒険者になりました。

そしてなんと子爵の爵位まで頂いたのです。




えっ?!シルバーですか?

シルバーは大量の【カツオ武士】と東国から態々仕入れた【オコタ】という四角いお布団をかけて魔石を使うと暖かくなるローテーブルの中でご満悦ですわ。




寮の私の部屋に有りますのよ。

何故か毎日姉とポリーン姉様がやって来て、皆んなで宿題をするのが習慣になってしまいました。




アークは父様との奴隷契約契約の条件を結び直しました。

これからも引き続き、我が家に仕えてくれるそうです。




クロは…まぁ鳥ですし。

特に希望は無さそうなのでとりあえず、鳥籠を豪華にしてみましたが全然入ってくれません。

次に止まり木を豪華にしてみましたらやっと気に入ってくれました。

嚙る為に…

美味しいですか?

ヒノキの棒……

我が国には無い木なので輸入品です。

それなのに1週間保たないんです(泣)

輸入するにもお金がかかります。




ところが先日、思わぬところでこの件が解決したのです。

何とミケルちゃんの知り合いの木工職人さんの故郷に行けば沢山生えている事がわかったのです!

しかもボルネオール侯爵領に!

違う名前で呼ばれていたのと輸入される時は木材になってからだった為に気が付かなかったようですね。

因みに木工職人さんの故郷では【ヒ】と呼ばれてました。




しかもこの【ヒ】で作ったお風呂は消臭効果や殺菌効果、リラックス効果があり東国では最高級で貴族の間で大人気だとか♪




母様にこの話しをすると早速、離れに【ヒ風呂】ができました。

学園のお休みに姉やポリーン姉様達と入ってみました。

私とポリーン姉様はとてもリラックス出来て、良かったのですが姉はどうも合わなかった様子で、『匂いが気持ち悪い』と言ってすぐに出てしまいました。

残念です。




その後、この【ヒ】で木工職人さん達が作った調度品が、王都や学園街で流行し、我がボルネオール侯爵領はおおいに儲かりました。



もちろん植樹もしましたよ。

伐採した分は植樹しないとあっという間に禿山になってしまい、ユイナーダ平原のように魔物が発生したらたいへんですからね。



そして姉の専属執事見習いのクリスですが、彼は報酬で防具を新調し、アイテムポーチを購入しました。

ご褒美として父様にお願いし、王城の図書館に出入りする許可を貰い時間のある時は通ってひたすら知識を蓄えています。

どうやら自分で姉を守るのは諦めて知識武装する事にしたようですね。




姉は頭が良い様に見えて、実は広く浅く知識を持っていて飽きっぽい人です。

飽きたらおしまい。

せっかく揃えた資料も山積み。

後は専門の人に丸投げです。




ですのでボルネオール侯爵家の文官になりたい方は、毎年沢山いらっしゃいます。

何しろ様々な資料がありますから。




中には今までもあります。




このボルネオール家の図書館は姉が嫁いだ後、場所を移し身分証を見せれば平民にも利用できる様になりました。

まぁそれはずっと先の話。



そして現在、ユイナーダ平原は街道沿い以外の場所への立ち入り制限をしています。

荒れ果てて砂漠化し始めた平原を元に戻す為と一部を農地に転用する、国家事業が始まったのです。




今まで、下位スキルと言われていた《緑の手》というスキル持ちの方達も、ユイナーダ平原の緑化の為に雇われる事になりました。

農地ではそれなりの価値があるのに、戦闘向きではないスキルはどうも下に見られる傾向があるようですね。




このスキルが無ければ、元の平原に戻す為に物凄い歳月が掛かるそうです。

怖いんですね『かんきょうはかい』って。



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最終回のようなタイトルですがまだ続きます!

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