第13話 父と娘

おおきくなったな。

きょうで20才か きみが産まれた時、

にゅう学式、卒業式、誕生日、喧嘩した時も

いつのことも鮮明に覚えてる。

りっぱになったな。

のみに行こうと約束したのに、

きみは全くお酒が飲めなくて

りんごジュースとおつまみを頼んでは父さ

の深酒に付き合ってくれたな。そうそう、あの

ぬいぐるみのこと、覚えてるか?

いまも部屋に飾ってあるよ。小さい時、君が

ぐずるとあのぬいぐるみを渡してたっけ。君が

るすにしても変わらず部屋で帰りを待っている

みたいだ。もうすっかり家族の一員だな。

かえってくる時は連絡しなさい。母さんとい

っしょに駅まで迎えに行くから。

てを振って電車に乗り込んだ。今日から私は一人

くらしを始める。お父さんは泣きそうな顔だった

れんらくしないで困らせたり、

てれて感謝の気持ちも言えなかった。私は

あしたからこの家を離れるけど、き

りんのきいちゃんを置いていくね。お父さんを

がっかりさせないように頑張るから、お

とうさんも体には気をつけてね。口にすると

うまく言えないから手紙を書きます。

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