守護霊達の気持ちって?!

中筒ユリナ

第1話俺の可愛いひかり。

神「さぁ、行っておいで。

  沢山学び、遊び、楽しむのだよ」



 「はい。。。行ってきます。。。」





俺はシヴァ。とある女の子の守護をしている。

まだ、この世界に降りたての。。。


かわいいなぁ。。。


思わず、デレデレになりそうな、

そんな赤ちゃんだ。


知ってるか?守護霊ってのはな、

どんな人にもいるもんだ。


たとえ、人間に転生する前に

「守護なんて、いらない!自力で頑張

 る!」

なんて、言っても離れた所から見守っているんだ。



あ、、、今母親からミルクもらってる。。。沢山飲めよ。。。


母親が、母乳が出ないからな、粉で作るミルクらしい。


美味いのか?。。。


そんな事を思いながら、見ている。


「どんな、様子だ?

 無事に育っておるかの。」


シヴァ「あぁ、お不動様、おかげ様

    でミルクもあのようにしっ

    かり飲めている。」


この方は不動明王様だ。

ひかりをずっと守り、これから俺と導いてくれるお方だ。


お不動様「とりあえずは、無事でなに   

    より。一時はどうなるかとな

    。。。。

    このまま、無事に育ってくれ

    ねばな。。。」


シヴァ「生まれ落ちる時は、ヤバか

    ったよな。また、舞い戻る

   かと、心配したぞ。」


そうなんだ、この世に生まれるのに、

誰でも無事に容易に生まれる。


そんな御霊ばかりじゃないんだ。


残念な事に、事情があり舞い戻る御霊をもいるし、

中には悪い者に邪魔されて、大変な目にあいながら、生まれる。

そんな御霊もいる。


みんな、それなりに大変な想いをしながら、母親から生まれるんだ。


勿論、母親の頑張りは、言うまでもないがな。



ひかりも大変な想いをして生まれてきた。


もう少しで、生まれるって時に逆さまになっちまってさ。

いざ、生まれるってなっても、へその緒が巻き付いてな、動けなくってな。


ひかりの母親は帝王切開ってやつに切り替えて何とか、ひかりはこの世に出られたと言うわけだ。


ミルクを飲み終えたのか、

今度は眠っちまったんだな。。。


それにしても、かわいいなぁ。。。


お不動様「そなたは何という顔をして

     いるのだ。。。

     これからが始まっていくと

     言うのに。。。

     ひかりよりもシヴァの方が

     先が、思いやられそうじゃ

     わい。。。」


お不動様にそんな事を言われながらも

俺は、このひかりが可愛くて仕方ない。。。



そんなこんなで、俺はこのお不動様と一緒にひかりを守ってきた。。。



そんな、赤ちゃんだったひかりも幼稚園に入園する。


ひかり「おかあさん!見てみて!

    服、着れたよ!

    これでいい?」

幼稚園の制服を身にまとったはいいが、、、何処かヨレっとしていて、

変な着こなしなのを母親が、見て直している。


母「よしっと!これでいい。」


そう、母親が言うと直ちに幼稚園へと連れていく。

本来なら、幼稚園バスとやらがあるらしいが、寝坊したひかりは、よく母親の自転車の後ろに乗せてもらい登園していた。


母「先生、ではよろしくお願いしま

  す。」

堂先生「はい。お預かりします。」


母親の手から離れ、担任の堂先生と手を繋ぎ教室へと行くひかり。


教室には沢山のひかりのクラスメイトが各々に遊んでいる。


男の子達は小さなブロックを組み立て

何やら、動物なのか、飛行機やら、

かっこいいだろ!

と言わんばかりに見せ合いながら。


また、おままごとコーナーでは、

女の子達がお決まりのセリフを言い合いながら、お料理をしたり、赤ちゃん役の子は指をくわえ、甘えん坊な、

まるで、それぞれの家庭の様子がそこには、そのまま描かれているようだ。


ひかりはと言うと、、、


そうなんだよな。。。


ひかりには心を開き遊べる友達がいない。。。


だからなのか、朝起きれず、毎日のように寝坊しては、後から登園していたのだ。


堂先生は、そんなひかりを何とかして促し、友達の中に入れようとするも、

ひかり自身、受け入れられないのである。。。。


お不動様「やはりな。。。今日も駄

     目なようであるな。。。」

シヴァ「なかなかな、人間、人に慣

    れる事ができないな。」


感受性が高く、その場の雰囲気がひかりにはどうしても、馴染めない。


ひかり(ふーっ。。。いやだなぁ。。)


ひかりは心の中でため息をつき耐え忍ぶしかないと思っていた。


行きたくない。その気持ちを母親に言えないひかりであり、言ったところで、無理やり連れて来られるだけである。


それでも、堂先生の事は好きなひかりだった。

キリスト教の幼稚園だったひかりは毎日お祈りの時間があり、

先生が弾くエレクトーンの音がすきだった。


俺たちはそんなひかりの幼稚園時代をひかりの性格を見ながら見守っていたんだ。

ここでの学びをして欲しいと。


それは、「祈り」であり、

  

「神」と言うものに触れてほしい。


そんな願いを込めて。。。


すべては、大人になり、この世界に来た目的のために。。。

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