第42話 集う戦士たち

「さて、全員集まったな」


地下の闘技場でベルはActorの隊員全員を集めた。


「さて!これからの方針を伝える!」


九郎とローズ、沙弥香はベルの前に立った。


「これから君たちには彼女の護衛を頼みたい!」


「あーそれとムーンとリングで戦場となった場所の修理や保護なども頼む」


九郎が続いて依頼した。


「俺たちも戦うぜ!九郎さん!ベルさん!」


一人の隊員がそう言った…が。


「だめだ」


九郎はその提案を蹴った。


「お前たちの心意気は受け取った、だが被害は最小限にしたい」


「なら!尚更…」


「戦場に赴くのは『終戦の指導者』を筆頭に五人だ」


「五人?」


「まず、ローズ、こいつを筆頭にシズ、暁、タスク、俺だ」


『おお…』


「他の皆には沙弥香の護衛を頼みたい」


「…俺たちにできるのはそれだけ…と」


「いいや、違う、お前たちにはやるべきことが沢山あるだろ?」


九郎はベルの横に立ち。


「国を守り、秩序を保ち正す、それが…Actorだ」


「その通りだ!皆には国を守って欲しい!私からの依頼でもあり、国民からの依頼だ!」


『うぉぉぉぉぉ!!!』


ベルは隊員たちを鼓舞し、士気を底上げした。





司令室にて


ベルと九郎が話していた。


「榊を呼んでくれ」


「わかりました」




「は〜い、呼んだ?」


「久しぶりだな榊」


「久しぶり〜、ふ〜ん、貴方が噂のローズのおじいちゃん?」


「そうだ」


「よろしくお願いします」


「な、なんだよ、急にかしこまって」


「いやいや、普通に年上の方なんで〜」


「一般常識はあるようだな」


「それで、なんの御用です?」


「ああ、実はこれを作って欲しくてな」


九郎は榊にタブレットを手渡した。


「ほうほう、『インファーナルブレード』と『コンパクト・レールガン』ですか…ってインファーナルブレードの刃渡り3メートル!?」


「デカすぎでしょ」


「あとこれも頼みたい」


「『マグナム弾』『12.7mm×99mmNATO弾』ですか?」


「ああ、とある銃に使う弾だ」


「…ってことはマグナム拳銃と対物ライフルってことですか?」


「いや、ハンドガンだ」


「へ?」


「マグナム拳銃とThunder.50ですか」


「ま、それはお楽しみ」


「気になります〜」


「製作時間はどれくらいかかる」


「そうですね…軽く見積もっても2ヶ月は掛かりそうです」


「1ヶ月だ」


「へぇ!?無理ですよ!人手も足りないのに!」


「一機貸してやる」


「ロボットですか?」


「ああ、しかも超がつくほどの性能だ、それで頼む」


「わかりました、全力を尽くします」






司令室


「しかし何故あのような大型大剣を?」


「何が起こるか分からんからな、ま、念のためだ」


「そうですか」


「さて、陽炎のほうはどうかな?」






食堂


「ほんと、彼に似てますね」


「ん?彼?」


「九郎さんですよ」


「まぁ、子孫だしな」


「…そうですね」


「なんだよ…何か言いたげだな」


「ふふふ、秘密です」


「…」


(何なんだこの人)

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