僕の日常

3.14

第1話 朝

朝、僕は、目を覚ました。

そしてその先には、"顔"があった。

目は、ギョロリとし、頬骨がつき出すように痩せ細っていた。まるで干からびたミイラのように。肌は、茶色で妙にテカテカしている。そして、こちらをずっと見ている。しかしそれも見飽きた。僕は、何事もなく起き上がる。その瞬間、"顔"は、砂のようにとけ天井へ、舞い散ってしまった。

そして僕は、ベットから降り学校の支度をする。ふと壁にかけてあるカレンダーを見た。いや、見る必要も無い。今日は、月曜日だ。とても憂鬱である。しかしそんなことを考えているうちに、気づくと朝食を食べていた。ぼーっと前を見ていると黒い渦のようなものが現れ始めた。僕は、それに引き込まれるようにじっと見ていた。しかしハッとするように急いで目を離した。小学生ぐらいだったとき、その渦が突然目の前に現れだした。そのまま僕は、見入ってしまい気づくと、ある顔が渦の中に浮かんできた。誰だろうか、もう少しで誰の顔か分かる、しかしそのまま分からずにその渦は、なくなってしまった。

するとその日におばあちゃんが死んだと母から知らされた。最近は、全然会っていなかった。それからも渦を見るたびに誰か、ペットや友達、身の回りの生き物が死ぬようになっていた。

だから僕は、急いで目を離した。すると渦は、もう消えていた。なんだか悔しそうに。

そしてご飯を食べ終えた僕は、カバンを背負い階段を降りた。玄関で靴を履こうとする、がまた何か気配がする。靴が直されているその隙間。

そっと上から顔を覗かせる。そこには、黒く長い毛を身にまとった謎のいきものがいた。人間の目が2つ付いており楕円形の形をしている。

少し驚いたようにこちらの様子をうかがっている。僕は、なんだかそれが可愛らしく感じ、くすりと笑った。今日は、いい日になりそうだ。朝の憂鬱は、まるで無かったように感じ、家を出た。

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