第4掘:作戦を開始する 我らは誇り高きツワモノ也

作戦を開始する 我らは誇り高きツワモノ也


ゴブリンやスライムがぶっ飛んだ成長を遂げるまでおよそ7日、その間小さい獣や大型の獣、及び同族とおぼしきゴブリン数体がダンジョンに侵入これの殲滅に成功せり。


7日の成果332DP


これを使い、ダンジョンの不備を直して行動をしやすくし、あればいいトラップなどの追加配置、新規のゴブリンやスライムの参入を行い次の敵に備えた。


そして2日後ついに「人」が斥候スライムの索敵に引っかかった。


現在主な部隊を第3階層に設けた作戦会議室に集め説明を行っている。


「現在我らがダンジョン索敵の範囲内に5名の敵が侵入されたのが確認された。詳しい内容はダンジョンに目標が入ってから詳しく行うが、事前情報を伝える。前衛の戦士タイプとおぼしき剣士・槍使いが2名。仲間の補助役と思える後方型の魔法使いが2名、そして相手方の斥候と考えられるシーフ…盗賊が1名」


ゴブリンとスライムたちは特に反応を見せずこちらの情報を聞いている。

頼もしすぎだろお前ら。


「性別の内訳は前衛の2名が男、後衛の1名が男、のこりは女性が2名だ。俺からの感想は、安定したパーティ…編成だ。前衛が敵を引き付け押さえつつ、後衛が遠距離で攻撃、盗賊がスピードを活かして索敵と、戦闘では全体の補助といったところか」


ゲームとかではお約束の編成で、手堅いということ、つまりは…。


「相手は相応の熟練者だと覚悟して臨んでくれ。G隊は装備を三式で、3小隊で迎撃。2小隊を俺の護衛に配置。S隊は装備二式で、2小隊で後方より近づいてG隊の支援を目的とする。なお残りの3小隊は、万が一に備え、敵の進軍路で待機迎撃部隊が抑えられなかった場合、奇襲でこれを仕留めるのを目的とする」


G隊はそのまんまゴブリン隊。S隊もお察しの通りスライム隊


「迎撃場所は第一階層後方である。では作戦目標を伝える。「第一目標相手の殲滅」「第二目標捕虜の確保」なお第二目標についてはこちらの指示で伝える。頭には入れといてほしいが、諸君らは第一目標を優先してもらって構わない。相手が来る予想時間は1430だ、1400までには配置につけ」


第二目標の捕虜というのは外部の情報を得るためだ。今後ダンジョンを運営する根幹にかかわってくるだろう。だが、今回はたぶん、捕虜を得るのは難しいと判断する。


何はともあれ、相手がこっちの鑑定範囲であるダンジョン内にきてくれないと判断できない。


そして総員の配置が完了、待機状態に移行。

そして1420ダンジョンに作戦目標が侵入、おもったより速い進軍速度である。やはり熟練者PTとみるべきだろう。


鑑定を開始する。


名前:モーブ

種族:人族

身分:平民

性別:男

職業:剣士

年齢:32歳

賞罰:過去の英雄

   略奪行為・殺人・婦女暴行etc…


Lv.44

HP:2530

MP:210

STR(筋力):740+260(銀のロングソード)

DEF(防御力):340+380(鉄のフルプレートメイル)

INT(賢さ):110

AGI(素早さ):240-70(鎧の重量)

LUK(運):55


スキル

ユニークスキル 滅びた町の英雄LV3(憎しみに応じてステータス上昇 尚英雄は複数の他者から呼ばれることでもらえるスキルである)

スキル 剣術LV3・鎧動作LV2(鎧を着た状態の阻害を減らす)・盾LV2・底力LV2・精力LV1・直感LV1・馬術LV2




名前:ライヤ

種族:人族

身分:平民

性別:男

職業:剣士

年齢:34歳

賞罰:過去の英雄

   略奪行為・殺人・婦女暴行etc…


Lv.42

HP:1930

MP:320

STR(筋力):540+430(ライヤのスピア)

DEF(防御力):210+120(ダークタイガーの皮鎧)

INT(賢さ):160

AGI(素早さ):350

LUK(運):70


スキル

ユニークスキル 滅びた町の英雄LV2(憎しみに応じてステータス上昇 尚英雄は複数の他者から呼ばれることでもらえるスキルである)

スキル 槍術LV3・鎧動作LV2(鎧を着た状態の阻害を減らす)・底力LV2・精力LV2・直感LV1・馬術LV2・集中LV2(攻撃を当てやすくなる)・見切りLV1




名前:カース・ランツェル

種族:人族

身分:元貴族

性別:男

職業:魔術師

年齢:28歳

賞罰:元優れた統治者

   略奪行為・殺人・婦女暴行etc…


Lv.32

HP:720

MP:2293

STR(筋力):230+110(形見の杖)

DEF(防御力):130+50(形見のローブ)

INT(賢さ):720

AGI(素早さ):110

LUK(運):35


スキル

ユニークスキル 統治者の資質LV2(統治をするうえでの総合的な底上げをする)魔法の才能

スキル 棒術LV3・盾LV1・底力LV2・精力LV1・馬術LV3・火魔術LV2・風魔術LV2・回復魔術LV1・略詠唱LV2


まずは男たちのステータスを覗いてみたが…もちろんすでにG隊S隊に情報は送信済み、平均40ってところか、俺たちから見ても十分に強いけど、LVが1上がった時の上昇率考えると、俺の魔物のほうが上じゃね?

それとも今後伸びが悪くなるのか、種族変わったから大幅に伸びたのか? 現状じゃ判断しづらいな。


あと賞罰の滅びた町の英雄とか元優れた統治者ね。なんか壮大な過去があるみたい。さーてあとは女性を見てから判断しましょうかね。




名前:エルジュ・ラウ・ロシュール

種族:人族

身分:奴隷 元ロシュール国第3王女

性別:女

職業:優れたる癒しの聖女

年齢:18歳

賞罰:元聖女・ロシュール国第2継承権

状態:持続的な軽傷 治療不全による体の不調 軽度の病気

   


Lv.6

HP:19/90

MP:4020

STR(筋力):12

DEF(防御力):21

INT(賢さ):210

AGI(素早さ):64

LUK(運):82


スキル

ユニークスキル 統治者の資質LV4(統治をするうえでの総合的な底上げをする)優れた魔法の才能(MPとINTに大幅な補正)癒しの聖女(回復と支援魔法の効果を大幅に上げる)

スキル ロシュール式剣術LV2・ロシュール式棒術LV2・盾LV1・算術LV2・王の風格LV2・馬術LV3・火魔術LV1・回復魔術LV3・支援魔術LV2・無詠唱


ちょっ!? いきなり面倒事確定ですよ!! どっからどう見てもどっかの国の王族さんですかそうですか…フラグですよ…。

最後の一人は?




名前:オリエル

種族:兎人族

身分:奴隷 元ロシュール国第3王女のメイド兼側近

性別:女

職業:ガーディアン

年齢:21歳

賞罰:

状態:持続的な軽傷 治療不全による体の不調 軽度の病気 骨折3か所 意識朦朧

   


Lv.54

HP:32/1205

MP:780

STR(筋力):610-570(骨折の影響)

DEF(防御力):520-480

INT(賢さ):130

AGI(素早さ):420-410

LUK(運):62


スキル

ユニークスキル 守護の盾LV2(総合的な防御力を上げる)捧げる忠誠(特定の人物といるとステータス上昇)

スキル ロシュール式剣術LV3・ロシュール式盾術LV3・算術LV2・奉仕LV2・馬術LV2・風魔術LV1・回復魔術LV1・略詠唱LV1



…メイドさんでしたか。いやーしかし賞罰は女性側は無しか、本人たちから話を聞いてないから何とも言えないが奴隷の二人が不遇の扱いだというのはわかる。

これは第二目標を指定できそうだな。


「各自作戦を通達する。情報は見ての通りだ。障害となりうるのは男3名。女性2名は状況からみてほぼ無力だろう。よって女性2名を第二目標指定、G隊1小隊で確保を実行。残りは男達を第一目標と認定。遠慮はいらない全力で潰せ、偶然生き残った場合のみ第二目標への移行とする」


「作戦に変更は無しポイントαを第一次迎撃、ポイントβを第二次迎撃、ポイントΘを第三次迎撃、一階層の最終迎撃ラインとする」


それを伝えるとマップに映るG隊S隊が第一次迎撃ポイントに移動を開始する。

敵のマーカーはゆっくりダンジョンを進行中、及びモニタリングで、現在観察中の女性2名は状態は思わしくないな。


ヒロインフラグと面倒事フラグを両立しているが、こっちからすれば何も情勢を知らない状況でのこの王族と護衛はありがたい。保護という名目も立つ、ここは厄介なフラグを受け入れてでもこっち側に引き込む価値はあるだろう。


そして敵がポイントαに到達しようとしていた…。


「作戦を開始する 我らは誇り高きツワモノ也 諸君らの健闘に期待する」


さあて、格上相手にどこまで戦えるのかね?

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