6月15日 鳥チリ

 36.9度。

 熱はギリギリだが、餡子を齧りながら、明日からの作り置きを寝起きで作る。


 簡単なものでいい、小松菜を軽く茹でておひたしにしたもの。夏場は何もかもが腐っててあまり良くはない。

 今ある調味料を捻り出そうと、味を濃いめにした。ピーマンの季節がそろそろ近づいて行くなら、それも直ぐに食べたい。


 鳥チリ。これは昨日から醤油とマヨネーズと生姜とニンニクを揉みこんだので後は炒めるだけだった。

 鶏ムネ、ではなくて鳥のササミだが、一度レンジで加熱した一欠片を放り込むと中々美味しい。ササミの鳥チリでも、問題はないだろう。

 いつもの如く、酒と醤油と豆板醤とケチャップ、味覇を少々入れて温めたフライパンにえのきとささみを入れて混ぜ合わせる。目分量の為同じ味は二度とないが、そういうのも悪くない。


 むしろ家庭料理の醍醐味だろうか。味覇の代わりにオイスターソースも、甜麺醤を入れた時期もそう悪くない。肉に火が通ったことを確認して、舌で味を確かめる。辛さが足りなかったので、唐辛子を入れた。


 夏に、こういうものを食べるのも悪くない。豆腐パックに醤油をただ垂らした冷奴、人参のきんぴら、小豆のアイスと白米、青菜のおひたしと鳥チリ。

 夏場だから食材は冷やして、電子レンジに入れる手間が増えたが、これも悪くない。


 夏は食材も何もかも腐るから好きではないが、食欲は増えるから嫌いでもない。二杯食べたから、今日は安泰としよう。

 ワインとオレンジジュースが運良く残っている。仕事終わりのカクテルが飲みたいから、また出社して頑張ろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る