第8話 シリウス(セシル)12歳(前編)

魔の森での生活をして3年になり、セシルは12歳になった。

12歳になるまではこの森で魔物を倒し、自分で畑を作り生活をしていたのだが、ここ最近に生活の変化があった。

セシルの朝6時に起きて、すぐに小屋の外で木剣を握って1時間の間、木剣を振る。

その後、朝食を食べてから魔物討伐に出かける。

今日はオーク3体を討伐したので死体を防具箱アイテムボックスに収納する。

オークの肉はこの世界では食べられる物であり、ギルドでの取引が多いのであった。

小屋に帰る途中でグレート・ボア一体を倒して家に戻ると昼食をする。

その後、とこの世界の勉強と魔法の勉強をしてから、夕食を食べて風呂に入ってから、寝る2時間前にと再び勉強をするのであった。

とは.......


『今日の勉強はこれで終わり。セシル寝る時間だよ?』


「分かったよ.....母さん」

ある人物とは.....6歳の時に死んだセシルの母マリアンヌであった。

セシルは何で死んだマリアンヌが此処に来た理由を聞いたのであった。

その内容は、


『私は、あの『漆黒のバラン』って奴に殺されて身体はあいつに持って行かれたけど、ルナミス様の加護のおかげで期間限定で幽霊として貴方の前に来たのよ? ルナミス様から貴方の本当の役目が分かったから.....助けたいかったのよ?』


「それでルナミスは12歳になったら贈り物を渡すって言ったのか?」


『そうよ。ただ、私のいる期間はルナミス様の力では貴方が15歳になるまでしかいられないの。だから、その間に貴方に私の魔法の知識とこの世界の知識を教える事になったのよ』


「俺の心配事をしてくれたのだね? 母さん」


『でも、あの盗賊の依頼があの人.....ロベルトだと思わなかったわ』


「母さんの話を整理すると父上は恐らく自分自身の保身の為だと思う。母さんが王都での領主会議で爵位を貰って自分が爵位が下がると恐れて、盗賊に母さんを殺そうとしたが、別の勢力の「エデン」が母さんを殺して身体を持って帰った。その事は父上は全く知らなかった。父上は爵位の件が保留になって、急いで証拠隠滅をしたと思う。俺の場合は、アルベルトが父上の後継者になって欲しいから、俺をこの魔の森に運んだと思う。父上達は魔の森では俺は生活出来ないと考えて死んだと発表するとアルバルトが次期後継者となるので今後の自分の将来が安泰になったと思っているはず。でも、実際には俺が今でも生きているのは知らない。だから、俺はそれを利用して冒険者になる。俺も12歳になったので見習い冒険者として登録出来るから、明日にでも登録に行こうかと思っている」


『登録はベルスタに行くの?』


「いいや。ハミルトンに行こうと思う。其処で見習い冒険者として登録して、今のこの国の情報を調べないと行かないから」


『まあ、レイナちゃんの所に行くのね? この~.....おませちゃん』


「そういう訳じゃないよ?」


『でも、この森を出るとなると貴方のレベルじゃ此処を突破出来ないわ』


「それなら大丈夫だよ? 母さんは知らないだろうが、今俺のステータスは隠蔽しているからな? だったら本当のステータスを見せてあげるよ?」


『本当?』


「まあ。見てろ。ステータスオープン!」


名前 セシル=ガイアス 男12歳 

レベル120 職業:魔銃士


HP128000  MP12000

攻撃S・防御S・器用S・体力S・魔法力B・俊敏S・知性A・運B


耐性 魔法防御B・物理防御S・全異常耐性無効

スキル 道具箱アイテムボックス・錬金・鍛冶・鑑定

剣術S・全魔法属性・魔法攻撃D・格闘A・暗殺A・身体強化・魔弾

二刀流・

称号 ルミナスの使徒......獲得経験値が10倍になる。但し最大レベル200までは有効


『これって......レベル120??? 人間の最高位はレベル80だよ?』


「俺は後3年で15歳になるから残り3年だと最終レベル200ぐらいは上がるはずだよ?」


『嘘.....』


「「エデン」の奴らは大体レベル200以上あるよね?」


『そう.....私を襲ったバランって言うのはレベル180だったわ....』


「母さんも「鑑定」あったの?」


『あるわよ。私はこの国の一番の魔法使い『爆炎のマリア』って呼ばれていたのよ? 貴方が生まれる3年前まで冒険者として活動していたから。ロベルトには言っていないけど.....。 お父様が不治の病になって直ぐに家に帰って冒険者としての活動は引退したから......。本当の貴方の父親は私と同じ冒険者だったの。私が実家に帰った後直ぐにある迷宮に潜って行って帰って来なかったわ.....』


「そうだったんだ」


『それで冒険者登録するのにセシルの名で行くの?』


「いいえ、違うよ? ルナミスから神名を貰っているのでそれを使う予定だよ?」


『その名前を教えてくれない?』


「ルナミスから貰った名前は『シリウス=ロックバーグ』だよ?」


『シリウス=ロックバーグって.....貴方の本当のお父さんの名前はアイン=ロックバーグだよ? それって......ルナミス様から??』


「多分、ルナミスは俺の本当の父親の名前を知っていたのだな?」


『しかも.....シリウスって昔アインが言っていたわ。私達の子供の名前は『シリウス』にしようって....そっか......なら今日からセシルの事をシリウスに呼ぶね?』


「それで良いよ。母さん」


『それじゃあ。早く寝なさい。明日はハミルトンに行って冒険者登録に行くのでしょう?』


「うん。おやすみなさい。母さん」


『おやすみ....シリウス』

セシル....いやシリウスはそのまま寝るのであった。


次の日、シリウスは起きてハミルトンに行く用意をしていると幽霊であるマリアンヌがシリウスに話をするのであった。


『おはよう。シリウス』


「おはよう。母さん」


『母さんね。昨日の夜、この森の周辺を見てきたのよ? シリウスって地図持っていたっけ?』


「あるよ。」

シリウスは道具箱アイテムボックスから地図を取り出してマリアンヌに見せると


『今から私が指を指すから、そこをペンで書き込んでくれる?』


「分かった」

シリウスはマリアンヌからの指示で地図に書き込みをして行く


『この森から南に行くとベルスタに着くわ。そしてハミルトンに行くのなら此処から北100キロぐらいの距離でハミルトンに着くはずだよ?』


「ありがとう。母さん」


『どういたしまして。でもね...ハミルトンに行くのは初めてでしょう? だから母さんが一緒に行ってあげる』


「母さんって幽霊でしょう?」


『大丈夫よ。ルナミス様の加護で私の指示で作った魔法具の中に入るから問題ないわ。しかも、その魔道具は『念話』出来るから良いでしょう?』


「はあ.....分かったよ。道案内頼むね。母さん」


『了解よ? それじゃあハミルトンに行くよ!』


「張り切っているなあ......」

シリウスは小屋を出てハミルトンに向って歩いて行く....ではなくて飛行魔法で飛んで行くのであった。


『貴方....飛行魔法も使えるの?』


「ああ。魔力量の関係で2時間は飛べるはずだよ?」


『さすが...私の息子だね.....』


「まあ。そう言いなって....では行くよ」

シリウスは飛行魔法を使って北に向って飛んで行くのであった。

そして....2時間後、ちょうどハミルトンに近い平原に降りて歩いて行くのであった。

途中魔物討伐とかしながら歩いて行くと、夕方にはハミルトンに到着したのであった。

この場所で、この国ミッドガル王国の現状を知る事になるのであった。


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