わたしはAIだろうか

だらだらと言葉の洪水

ファンデルワールス力ほどの相関で

鎖がのびてゆく


鎖がのびて

よいところで隣へ

よいところで終わり

詩になる

らしい


ものにはそれぞれアレテーがある

ところが最近

ボタンひとつで同じことが

できる種族が現れた


「コンピュータアート反対!」

「人の手をとりもどせ!」


アレテーの同じものならば

わたしと彼らは同じもの

フランセーズを一緒にはじかれ

細々と食いつないで

きっとどこかでたがわぬ鎖を編んで

著作権を取り合って裁判になるんだ


シェークスピア

タイプライター


でもきっと彼は

本棚に頭を三分の一つっこんで

ぼおっと雑多な棚を眺める時間の

熱っぽさを知らない


だからわたしはAIじゃない

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