そこに フルートとハープのための協奏曲 

王子さま

王子さまだったのですね

どうして

私は城を出てしまったのでしょうか

今は湖に

王子さま

どうして

私は



サーシャ

サーシャだったのか

なぜ

私は気づかなかったのか

小さい頃

よく

あの湖で遊んだな



ははは

サーシャ

こっちだよ

王子様

どこでしょうか

だから

こっちだって

もう

からかわないでください

そういったって

ははは





王子様

私は誰なのでしょうか



何を突然に



いえ

あの蝶を捕まえよう

はい

ほら

サーシャの鼻に蝶が止まったよ

ええ

もう

はははは





私はサーシャですか



何を言っているんだ

僕の妹だろう



そうですね

ルージェお兄様

そうだよ

サーシャ

王子さまではないのですか

何を言っている

はははは





王子さまは

私のお兄様なのでしょうか



何を馬鹿なことを

お父様の名前は誰だ



パトレルンシア国王様です

では お母様は

スカーテラ王妃様です

ほら 妹ではないか





王子さま



何 サーシャは妹か



シャルダン

神父さまのもとへ

お願いします

かしこまりました

聖なる書をお聞きになられるのですね

もちろんです

神父様

そろそろお見えになられます

わかりました

ライレーゼ





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る