第32話 別れ
一瞬で視界が変わり、動揺が隠せないでいるレイたちはただこの状況を理解しようと必死でいた。
「ここがどこかわかんないけど、もう自由になれたってことでいいんだよね?」とカルデが皆に聞いた。皆は
「ピタッ」と固まった。
「・・・そういえば、もう自由だな」とケイグは呟いた。
「みんなはこれからどうするの?」とシーヤは聞いた。
「・・・俺は研究の続きがしたい」とザカディーは言った。
「私は作ってる途中のロボットがあるから早く帰りたい」とジィサは言った。
「俺はゆっくり飯が食いたい!」とケイグは言った。
「俺は斧を磨きたい」とカギラスは言った。カルデとレイはやりたいこともなく、ただ黙った。
「・・・僕はレイさんについて行きたい」とカルデは言った。
「え?何で?」とレイは驚いて言った。
「だってレイさんが王様になるなら、真近で見てみたい!」とカルデは子供のように目を輝かせた。
「レイはどうするの?」とシーヤは聞いた。
「・・・俺は・・・現実に戻る方法を探す」とレイは言った。
「頑張れよ。俺たちは家に帰るよ」とカギラスは言った。
「うん」レイは頷いた。レイとカルデ以外の皆はそれぞれの家へと帰っていった。少しの間しか一緒にいなかったものの、皆の後姿を見送るのはどこか寂しいような気がした。
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