第6話






21時半頃に解散して家に着いたのは23時を回っていた。



帰る途中でラーメンを食べに寄ったので遅くなってしまった。



男と会った後はラーメンを食べたくなる。 

食べ終わったら煙草を吸って、邪魔な気持ちを吐き出して家に帰りたいのだ。







ソファ休んでたら英二から電話が掛かってきた。

出るのは面倒くさい。

けど、昨日も電話を無視してしまったので仕方ないの出ることにした。




「ななちゃんー!!!声聞きたかったよー!」

「そう。どうしたの?」

「来週の土曜日は空いてるかなと思って。」 


「うーん。大丈夫だと思うよ。」

「やった!!!前会った日から毎日毎日、会いたいなと思ってたから嬉しい!!」



「ななちゃんが喜びそうなチョコレート見つけたから今度プレゼントするね!」






英二はこの前初めて会ったばかりの年下の男の子。

一男と知り合うきっかけとなったサイトで出会った子だ。


私の事を気に入ってくれたみたいで毎日のように電話やメールが来る。



人から好かれるのは悪くないと思いながらも、どこか落ち着かない気持ちになる。


私は人から好かれるような良い人間ではないのだ。

本当の私を知ったら嫌われるだろう。


好きと言われてもすぐ信じない。

英二に関してはまだ会ったばかりだし、恋愛経験もそこまで多くなさそうだし、性欲と好意がごっちゃになってるだけだろう。




英二の顔も雰囲気も私のタイプではないので、この先好きになることもないだろう。



気に入ってもらうのは有難いが、今まで年下と付き合うことも仲良くすることもほとんどなかったので扱いが難しい。




少しだけ遊び相手になってもらおう。









  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る